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ウォールストリートジャーナル 2014年 4月 10日 19:32 JST
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303373904579493070677714280.html?mod=WSJJP_hp_bottom_3_3_bucket_2_right
東南アジア諸国の「挑発」には断固対抗=中国首相が警告
●ボアオ・アジアフォーラムで講演した中国の李克強首相
【博鰲=ボアオ(中国)
中国の李克強首相は、東南アジア諸国との領有権をめぐる争いについて、「挑発に対しては断固として対抗する」と警告した。
フィリピンは先月、国連の常設仲裁裁判所に提出した意見陳述書の中で、南シナ海のほぼ全域に対して中国が主張する領有権を無効とするよう求めていた。
また、中国が同地域で権利の主張を強めていることに米国の当局者も神経をいらだたせており、中国を訪問中のチャック・ヘーゲル米国防長官は今週、こうした中国の行動が武力衝突につながりかねないと警告した。
李首相は博鰲(ボアオ)アジアフォーラム2014年度年次総会の開幕式で講演し、中国の軍事的意図について神経質になっている東南アジア諸国を安心させるため、強いメッセージを発しながらも穏やかな言葉を使用。
フォーラムに出席した代表団に対し、「中国は平和的展開に専心していることを強調したい」と述べた。
また、「海事協力の強化につながる構想を全面的に支持する」と表明。
一方で、「南シナ海の平和と安定を脅かす挑発に対しては断固として対応する」と語った。
さらに、
「われわれ中国人は親切には親切で返し、不正行為には当然の報いで応じるということを信じている」
と述べた。
』
サーチナニュース 2014-04-11 11:06
http://news.searchina.net/id/1529570
中国首相がボアオ・アジア・フォーラムで演説
・・・南シナ海問題で「挑発には果断に対応」、尖閣には触れず
中国の李克強首相は10日に始まったボアオ・アジア・フォーラムの開幕式で演説を行った。
内容は主に経済関連だったが、東南アジア諸国連合(ASEAN)の複数の国と島を巡る領有権であらそっている南シナ海の問題については、「挑発行為に対して、われわれは果断に対応する」と述べた。
東シナ海や尖閣諸島の問題については言及しなかった、
中国新聞社が報じた。
ボアオ・アジア・フォーラムは中国・海南省のリゾート地、瓊海市博鰲(ボアオ、ボーアオ)鎮で2002年から毎年開催されている。
中華人民共和国に本拠を置く非政府・非営利国際組織の主催だが、中国の影響が極めて大きいことは明らかだ。
同フォーラムにはアジア・太平洋地域の各国・各地域の政治、財界、学術の重要人物が集まり、経済、金融、国際、社会、環境問題などについて討議する。
政治家や起業責任者が二者トップ会談を行う場合もある。
李首相の演説内容は、大部分が経済に関連するものだった。
アジア地域で「利益共同体」、「運命共同体」、「責任共同体」を築く主張があると主張。
中国は2014年、東南アジア諸国連合(ASEAN)との自由貿易区をさらに昇級させた
★.「シルクロード経済ベルト」と
★.「21世紀海上シルクロード」
建設を進めると表明し、中国内外の関係者と緊密に協議しつつ、アジア・インフラ投資銀行の設立準備組織を早急に発足させたいと述べた。
中国国内経済については、短期的な刺激策は行わず、中長期的な健全な発展に努力すると述べた。
また、中国国内市場について世界最大の消費市場であり、需要という資源の「抱負な鉱山」と表現。
民生の改善に伴い
「内需の、経済成長を牽引(けんいん)する作用は、絶え間なく強まっていく」
と述べた。
中国はベトナムやフィリピンなど複数の国と、南シナ海にある複数の島の領有権を争っている。
李首相は、南シナ海の平和と安定を共同で維持するために、(中国とASEAN各国が2002年に合意した)南シナ海行動宣言の枠組みのもとで、(同宣言の延長線上にあり法的拘束力を持つ)南シナ海行動規範を制定する協議を安定して進めていきたいと述べた。
李首相は
●「中国は平和を大切にし、発展を渇望している」、
●「地域の各国との共同の努力で平和と繁栄して開放的なアジアを築きたい」
●「南シナ海の平和と安定は、中国を含め周辺国家の共通した利益だ」
と述べた上で
★.「南シナ海の平和と安定を破壊する挑発行為に対して、われわれは果断に対応する」
と述べた。
中国は東シナ海でも、日本との間に尖閣諸島(中国語通称は釣魚島)の問題を、韓国との間にも岩礁を巡る排他的経済水域(EEZ)の問題を抱えているが、李首相は東シナ海や尖閣諸島を巡る問題については言及しなかった。
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◆解説◆
中国の対外姿勢には、
国内における政界上部の派閥争いがかなりストレートに反映
される特徴がある。
また、対外強硬論が力を得る際には、具体的な「敵」をさだめて、さまざまな面における非難を集中させる傾向が強い。
李首相の南シナ海についての言及では、
中国が警戒する「米国」については触れず、「第三国」といった表現による間接的な牽制もしなかった。
また、中国と南シナ海における領有権問題を抱える国にとっては、尖閣諸島における中国の対日
姿勢には大きな関心があるはずだが、李首相は東シナ海の問題については言及しなかった。
李首相の人脈は、故胡耀邦総書記から胡錦濤前国家主席、温家宝前首相に連なる系譜に属す。
同人脈は、対外的には協調路線で中国に利益をもたらすべきとの考えが強いとされる。
習近平国家主席は、江沢民元国家主席と近いとされる。
江元主席は「愛国主義」を強調し、対外的にも強硬な姿勢が目立った。
ただし、習主席がどの程度、江元主席や江元主席に連なる人脈の影響を受けているかには不明な点が多い。
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ウォールストリートジャーナル 2014年 4月 11日 19:03 JST
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303373904579495040036552638.html?mod=WSJJP_hpp_LEFTTopStoriesSecond
中国版ダボス会議、南シナ海の議論からメディア閉め出し
中国が主張する南シナ海の「九段線」は、博鰲(ボーアオ)アジアフォーラムが開催されている広い会場の中まで伸びてきたようだ。
中国製の地図に描かれた、ところどころ途切れながら続く「九段線」は南シナ海をほとんどすべて囲むように引かれている。
中国は漁業に関する規制の導入を試みるなど、これまでよりも積極的にこの海域の領有権を主張してきている。
こうした動きにより、フィリピンやベトナム、マレーシアなど中国と海域を接する周辺諸国には警戒感が広がっている。
周辺諸国も同じ海域や島しょに対する領有権を主張しているためだ。
端的に言えば、こうした国々は自分たちが閉め出されているという不安感を抱いている。
今なら彼らの気持ちがわかる。
フォーラム――アジアの政財界要人らが集まるこのフォーラムはダボス会議の中国版と言われることもある――の主催者は11日、南シナ海に関するパネルディスカッションから、費用を払って参加している人たちとメディアの両方を閉め出したのだ。
中国の李克強首相が10日の開幕式で、同国は南シナ海の平和と発展を望んでおり、
「いかなる挑発行為にも断固として対応する」
と発言した後だけに、このパネルディスカッションはこの日最も注目されていたプログラムの1つだった。
11日のパネルディスカッションは地域的な違いを打ち出すためのものではなく、その正反対のことが意図されていた。
カンファレンスのプログラムには「南シナ海:双方の利益と協力」と謳われていた。
ディスカッションの司会は全国人民代表大会の傅瑩(フーイン)外事委員会主任で、パネリストにはフィリピン、タイ、インドネシア、マレーシア、台湾、中国そして米国のシンクタンクの研究員や学識者、元政府関係者などが含まれていた。
東南アジア――および他の地域――からの参加者にとっては悲しいことに、このディスカッションは「招待客のみ」と案内されていた。
会場の入り口ではフォーラムの主催者と警備員が、会場に入ろうとする人の名前とバッジを確認し、印刷された招待客リストと照会していた。
招待状を持っていなかった筆者は、フォーラムの関係者から丁重に追い払われた。
だが、これは奇妙なことではないだろうか。
中国はアジアで最もやっかいな問題の1つについて、「双方が利益を得られる」解決法を望んでいると公に謳っていたのではなかったか。
フォーラムの関係者は「イエス」と何か企てているようなささやき声で答え、「全く同感です」と言った。
By ANDREW BROWNE
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【輝かしい未来が描けなくなった寂しさ】
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