●Su-34
『
サーチナニュース 2014-05-15 13:25
http://news.searchina.net/id/1532411
ベトナムにロシア製の戦闘爆撃機「Su-34」納入か・・・中国メディア注目
環球網など中国メディアは14日、ベトナムにロシア製の戦闘爆撃機、Su-34(スホーイ34)が納入された可能性があると報じた。
世界的なSNSであるフェースブックに写真が掲載されたという。
同記事は新華社、中国新聞社など、中国の主要メディアの多くが転載した。
ロシアのものと見られる大型輸送機から、別の機体がおろされる様子を撮影した写真が掲載された。
機体尾部の特徴から、Su-34とみられるという。
軍服を着て見守る人々は、アジア人と思われる。
投稿者はベトナム人で、2月の撮影とされる。
ベトナム空軍は、主にロシアから機材を購入している。
すでにSu-27、Su-30などの戦闘機を保有していることが知られていた。
●Su-27 / Su-30
Su-34の量産初号機は2006年10月に初飛行。
ロシア空軍が運用を開始したのは2007年1月。
空対空ミサイル(R-27系列、R-73系列など)、空対地ミサイル(Kh-59系列など)、空対艦ミサイル(Kh-35など)、誘導爆弾などの搭載が可能とされる。
フェースブックに掲載された写真は、軍事施設内で撮影されたと考えられる。
ベトナム当局があえて、世に出回らせた可能性もある。
**********
◆解説◆
ベトナムは1945年のベトナム民主共和国(北ベトナム)成立以来、ソ連・ロシアと良好な関係を維持した。
1975年に南ベトナムに勝利して国土を統一した後、中国との関係が悪化したこともあり、ベトナムはなおさらソ連に接近することになった。
ベトナムは1979年から2002年まで、南シナ海に面した良港であるカムラン湾をソ連海軍(1991年からはロシア海軍)に提供した。
中ソは1980年なかごろまで厳しく対立しており、中国はソ連の軍事力に南北からはさまれることになった。
そのため、広西チワン族自治区や海南島に重要な産業施設を作ることができず、開発が遅れた。
ソ連やベトナムとの関係が改善し始めたことで、中国は1988年、海南島を広東省から分離して「省」とし、同時に全域を経済特区とした。
ベトナムとロシアがかつてのように、“一体化”するような形で中国と軍事的に対抗することはほとんど考えられないが、
ベトナムとロシアが接近することは、中国にとって「きわめていやなこと」と言ってよい。
ベトナムはパラセル諸島(西沙諸島)やスプラトリー諸島(南沙諸島)の領有権をめぐり、中国と対立している。
同時に、ドイモイ(刷新)による経済発展を進めている。
ベトナムにとって経済発展は支配政党である共産党への支持を強めるためにぜひとも必要であり、そのためには中国との関係を保たねばならない。
一方で、パラセル諸島近海に存在する石油・天然ガス資源はベトナム政府にとって大きな財源であり、中国によるパラセル諸島周囲での一方的な資源開発は、ベトナム政府にとって容認できないという事情もある。
』
ベトナムとしては中国にやられっぱなしでは立場がないだろう。
フィリピンのようにアメリカに頼ることはできない以上、中国を不要に刺激しないように注意を払いつつロシアとの関係を深めるという策をとることになる。
ロシアとしては中国は武器と天然ガスのいいお得意さんであるが、武器を売ることは同時にロシアにとって懸案事項を抱え込むことになる。
ロシア自身、最終的な敵は中国であることは百も承知である。
なにしろ長い陸での境界線を有している。
当面の敵はアメリカとしても、アメリカは海の向こうの国である。
境界を接しているわけでもない。
中国に武器を売ればそれは即そのままロシアに向けられる可能性は大きい。
しかし、それでも経済効果を考えれば中国に売りたいと思うのは已む得ない。
そこで考えられるのは中国を抑える効果をもつ国にも同時に武器を売り、中国を挟む作戦である。
その対象の第一はインド、そして第二はベトナムになる。
できれば中国から武器の購入を進めているミヤンマーを取り込み、ロシアの武器販売のお得意さんにして中国の抑えにしたいところであろう。
『
JB Press 2014.05.15(木)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40671
中国の横暴に対して一歩も引かないベトナム
自主防衛の気概を日本も見習うべし
5月5日、横須賀を母港とするアメリカ海軍第7艦隊旗艦「ブルーリッジ」が、中国とフィリピンが領有権紛争中の南シナ海東部スカボロー礁周辺海域を航行していたところ、2隻の中国海軍軍艦(駆逐艦とフリゲート)と遭遇した。
中国は南シナ海で露骨に強硬姿勢を示しているうえ、2013年も南シナ海で中国軍艦がアメリカ海軍巡洋艦「カウペンス」(「米軍巡洋艦に中国揚陸艦が『突撃』、衝突も辞さない中国海軍の攻撃的方針」、JBpress)に体当たりをするがごとく急接近した記憶が新しいため、ブルーリッジ側には緊張が走った。
しかしブルーリッジと中国海軍戦隊の間には何の交信もされず、何ごともなく両者は離れていった。
●ブルーリッジとすれ違う中国軍艦。手前がフリゲート、遠方が駆逐艦(写真:米海軍艦載ヘリコプターより撮影)
■中国に“やや配慮する”アメリカ
この中国艦との遭遇に関して第7艦隊では、
「ブルーリッジのスカボロー礁周辺海域航行は“FON -operation”ではなかった」
との声明を発した。
“FON-operation”(航行の自由・作戦)というのは、
アメリカ国務省と国防総省が、海洋の権益線引きや島嶼の領有権を巡って紛争中の海域に軍艦を派遣して、「紛争当事国は国連海洋法条約をはじめとする国際法の原則に遵って違法な主張は取り下げて、海洋の安全航行を尊重しなければならない」というメッセージを暗示する示威的軍事作戦である。
オバマ大統領が、日本やフィリピンを訪問し、中国の海洋侵攻政策を牽制するようなポーズを取った直後であったにもかかわらず、第7艦隊は「ブルーリッジの航行は、“FON-operation”ではなかった」といった公式声明をわざわざ発した。
このことは、「中国側を刺激しないように」とのアメリカ政府による配慮の表れと見て取れる。
ちょうど時期を同じくして中国と海洋での領域紛争で衝突したフィリピンやベトナムにとっては、アメリカが中国に対してどの程度強硬な態度を取る可能性があるのかを探る1つのヒントになったとも言える。
■ベトナムにとって中国との軍事衝突は想定済み
そのベトナムであるが、かねて中国との間では南シナ海のパラセル諸島(西沙諸島)とスプラトリー諸島(南沙諸島)で領有権紛争を抱えており、軍事衝突も経験している。
今回のパラセル諸島近接海域での中国による油田掘削作業を巡っての中越衝突において、中国側には法執行機関の船艇だけでなく海軍艦艇も加わり、戦闘機(Tuoi Tre News 05/11)まで出動しているとされている。
アメリカ海軍大学のホルムズ教授などは、
中国側はこれまでの「小さな棍棒外交」を捨てて
いよいよ本格的に牙を剥き始めた、
と警告している。
ただし、アメリカ人に警告されるはるか以前から、中国との海洋での紛争がやがて何らかの形での武力衝突に発展するであろうとベトナムが覚悟を決めていたことは間違いない。
なぜならば、ベトナムは数年前から軍事力とりわけ海洋戦力の強化に取り組んでいるからである。
まず航空戦力の近代化として、ベトナム空軍は
★.ロシアからスホイ27戦闘機を12機購入した。
★.それに引き続き、より強力なスホイ30MK2戦闘機24機を購入し、
さらに12機を注文している。
★.同様に、ベトナム海軍もやはりロシアからキロ636型潜水艦2隻を購入し、さらに4隻を注文、
★.ゲパルド3.9フリゲート2隻を購入し、さらに4隻を注文。
ベトナム海軍ゲパルト3.9フリゲート(写真:Wikicommons)
★.その他にも8隻の小型艇を購入し、さらに10隻を注文している。
スホイ30MK2戦闘機、キロ636型潜水艦、ゲパルト3.9フリゲートなどは、いずれもアメリカやロシアや中国などの最先端兵器には及ばないものの、国際水準では十二分に強力な近代的兵器である。
そして国防費がおよそ33億6000万ドルのベトナム軍が第4.5世代戦闘機と言われている
★.スホイ30MK2を36機装備し、
★.高性能潜水艦であるキロ636型潜水艦を6隻保有する
ということは、国防費がおよそ592億7000万ドルの日本が第4.5世代戦闘機F-2を88機(修復中を含む)潜水艦を16隻(将来的には22隻)運用しているのと比べて、いかに海洋戦力の強化に力を入れているのかを察することができる。
■国境線を巡って紛争が頻発
中国と国境を接しているベトナムは、古来覇権主義国家である中国との紛争が絶えなかった。
ベトナム戦争期以降でも、数回にわたって中国との武力衝突が発生している。
ベトナム戦争末期、アメリカ軍戦闘部隊がベトナムから撤退した翌年の1974年1月、当時南ベトナムと中国が共に領有権を主張していたパラセル諸島(西沙諸島)で、南ベトナム軍艦と中国軍艦との間ににらみ合いの事態が発生した。
中越ともに軍艦に陸戦部隊を載せてパラセル諸島に送り込み、それぞれいくつかの島々に陸戦部隊を上陸させて対峙した。
ついに1月19日に、中国軍が上陸していたパーム島(広金島)に南ベトナム軍が上陸しようとしたところ銃撃戦が始まり、中国艦隊(コルベット4隻、駆潜艇2隻)と南ベトナム艦隊(フリゲート3隻、コルベット1隻)の間での戦闘が開始された。
激しい衝突と砲撃によって双方とも軍艦にダメージを受けたが、南ベトナム側のコルベットは沈没しフリゲート2隻も大破した。
また島嶼における陸戦隊同士の戦闘でも中国側が優勢を占め、この西沙諸島海戦(中国側の呼称は「西沙諸島自衛反撃戦」)は中国側の勝利となった。
南ベトナム軍を追い払った中国軍は、いくつかの島々を占領して西沙諸島の中国による実効支配が開始され今日に至っている。
1979年には、国境紛争より引き起こされたのではなかったが、中国人民解放軍の大軍(兵力20万~30万、総動員数は60万と言われている)がカンボジアとの戦争中で兵力が少なかったベトナムに侵攻した。
ベトナム側は少数の正規軍(7万)で防衛しなければならず民兵部隊(5万)が参加して中国侵攻軍との激戦を展開した。
この軍事衝突は「中越戦争」と呼ばれ、中国では「対ベトナム自衛反撃戦争」と呼ばれている。
中越戦争では、中国人民解放軍が侵攻兵力数や戦車などの火力数ではベトナム側を圧倒していた。
しかし、ベトナム戦争で米軍相手に戦った百戦錬磨の民兵軍を中心としたベトナム軍は極めて強いうえ、国土防衛意識に燃えており、士気が高かった。
一方、急遽駆り集められて動員された人民解放軍の士気は低く、文革の影響で軍内部の指揮系統が崩壊していた。
その結果、数倍の兵力によりベトナム侵攻を企てた人民解放軍は多数の戦死傷者を出して完敗し、中国に撤退した。
さすがに中越戦争での手痛い敗北後は中国共産党政府はベトナムとの全面的戦争は避けるようになったものの、地上での中越国境線を巡っての紛争は頻発し、しばしば軍事衝突に発展した。
1979年から1990年にかけて、少なくとも7回(1度の衝突は半年から1年近くも継続した)にわたって中国軍とベトナム軍の間に死傷者が出る戦闘が繰り返されて、双方ともに多数の損害を出している。
ソ連の崩壊ならびにベトナム軍によるカンボジア内戦介入の終結とともに、1990年代以降は、中越間の国境を巡っての軍事衝突は終息した。
地上での国境紛争と並んで、海洋でも中国とベトナムの領域紛争は続いた。
ただし、パラセル諸島では1974年の西沙諸島海戦で中国が実効支配を開始して以降、軍事衝突は発生しなかった。
一方、中国とベトナムの双方がそれぞれいくつかの岩礁を占拠して領有権争いを繰り広げていたスプラトリー諸島(南沙諸島)のサウスジョンソン礁では、1988年3月14日、陸兵を上陸させるために3つの岩礁に向かっていたベトナム海軍の揚陸艇と2隻の武装輸送船が中国海軍フリゲート戦隊に発見され、両軍の間で砲撃戦が勃発した。
結局、ベトナム側は2隻を撃沈され1隻を大破され、70名の戦死者を出して駆逐された(サウスジョンソン礁海戦)。
その後も、サウスジョンソン礁では中国とベトナムがそれぞれいくつかの岩礁を占領してにらみ合いが続いている。
■ベトナムの“捨て身”の徹底抗戦戦略
ベトナムはこのように国境紛争で中国との武力衝突を数多く経験している。
中国は近年、南シナ海や東シナ海において、ベトナムやフィリピンのみならず日本やアメリカに対しても強硬な姿勢を露骨に示しており、ベトナムがそんな中国との間にいずれは何らかの形での軍事衝突は避けられないであろうと覚悟を決めて、海洋戦力の強化に踏み切ったことは容易に理解できる。
もちろん、いくらベトナム軍がロシア製の強力な航空機や軍艦を手に入れて海洋戦力を強化しても、
中国海洋戦力とは比べるべくもない戦闘力に過ぎない。
強大な中国人民解放軍にベトナム軍が太刀打ちできないのは、ベトナムとしても承知のうえである。
しかし歴史的に、中国侵攻軍との数々の戦いや米軍とのベトナム戦争のように、
ベトナムの戦略は民族の誇りと国土を守るために侵略軍に対して徹底抗戦し、自らの血と引き換えに侵略軍にも多大の出血を強いてやがては撤退させる、
という捨て身の徹底抗戦戦略に特徴がある。
実際にこの戦略によって、ベトナム戦争や中越戦争ではアメリカ軍や中国軍を撃退させた。
また、数々の国境紛争での小規模軍事衝突で中国側は勝利したもののそれ以上の軍事侵攻には至らなかったのは、ベトナムとの全面的戦争に立ち至ると、ベトナムは伝統的な徹底抗戦戦略を用いて中国側も大損害を被ってしまうと中国側が考え、局地的衝突で収束させようとしたからである。
したがって、ベトナムとしては、パラセル諸島や南沙諸島を巡る中国との領有権紛争が武力衝突に発展した際に、
強大な中国軍にある程度は反撃を加えて手痛い損害を与えるだけの海洋戦力を保持することによって、対中抑止効果を期待しているわけである。
もちろんそのためにベトナム軍にも多大の犠牲が生ずることは当然ではあるが、国土と民族の誇りを守るためには当然であると、ベトナム戦争という未曾有の苦難を乗り越えた経験を持つベトナムの指導者や多くの市民は口にしている。
■日本はベトナムの自主防衛の気概を見習うべし
ベトナムも日本も、軍事力を振りかざして島嶼領土を手中に収めようとする中国と対峙している。
しかし、アメリカという軍事的支援を期待できる後ろ盾がある日本と違って、中国と陸と海で隣接しているベトナムには軍事的に保護してくれる後ろ盾がいない。
ロシアはベトナムに武器は売却するし、戦略的要地であるカムラン湾の永続的使用を狙ってはいるものの、たとえ中越軍事衝突が勃発してもベトナムを軍事的に支援する見込みはない。
アメリカもカムラン湾を狙ってはいるものの、中国を敵に回してベトナムを軍事支援するシナリオは現実的とは言えない。
ASEANはNATOのような軍事的な同盟組織ではないため、ベトナムが軍事的な期待を寄せる先ではない。
要するに、ベトナムは自らの血を流しても徹底抗戦するという意気込みを抑止力として、強大な軍事力を擁する中国に立ち向かわなければならないのである。
「アメリカに捨てられないために」戦々恐々として普天間移設問題の解決を急ぎ、あわてて集団的自衛権行使に向けて奔走し、戦略もなしにアメリカが喜びそうな高価な兵器を購入しようとしている日本政府は、ベトナムの自主防衛の気概を少しでも見習わねばならない。
Premium Information
北村 淳 Jun Kitamura
戦争平和社会学者。東京生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。警視庁公安部勤務後、平成元年に北米に渡る。ハワイ大学ならびにブリティッシュ・コロンビア大学で助手・講師等を務め、戦争発生メカニズムの研究によってブリティッシュ・コロンビア大学でPh.D.(政治社会学博士)取得。専攻は戦争&平和社会学・海軍戦略論。米シンクタンクで海軍アドバイザー等を務める。現在サン・ディエゴ在住。著書に『アメリカ海兵隊のドクトリン』(芙蓉書房)、『米軍の見た自衛隊の実力』(宝島社)、『写真で見るトモダチ作戦』(並木書房)、『海兵隊とオスプレイ』(並木書房)、『尖閣を守れない自衛隊』(宝島社)等がある。
』
「中国の夢」とは「アジア布武」である。
力を持ってアジアを抑えて、臣下の礼をとらせることにある。
これに抵抗できるのは日本とインドくらいなものである。
ベトナムにはちょっと荷が重い。
しかし、周辺諸国は徐々に明らかになりつつある「中国の野望」に指をくわえて見ているわけにもいかない。
それぞれがそれぞれの方法で中国対策を講じ、必要なら軍事整備も行わねばならなくなるだろう。
とすると、中国の「アジア布武」は少々まごついてくる。
なにしろ最初のターゲットである日本で大敗北を喫してしまっている。
決して「アジア布武」は易しい道のりではない。
中国としては東シナ海での敗北を南シナ海でチャラにしておかねばならない。
連続敗退では、周辺国が中国をバカにする態度にでることは必定である。
ここでなんとしても点数を稼いでおかねばならない。
【注】
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年5月18日 14時42分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88257&type=0
南シナ海でのパワー拡大を継続する中国、
中越の船団100隻以上が西沙諸島でにらみ合い―香港メディア
2014年5月17日、中国が石油掘削を始めた南シナ海の西沙(パラセル)諸島周辺で、中国船とベトナム船のにらみ合いが続いている。
香港・大公網は「南シナ海でのパワー拡大を継続する中国、中越船団100隻以上が西沙でにらみ合い」と題した記事を掲載した。
以下はその概要。
海外メディアによると、ベトナムで発生した反中デモで、少なくとも20人が犠牲となった。
中国は現場周辺に80隻を展開し、両国の船団100隻余りがにらみ合いを続けている。
米メディアはベトナム当局の話として、ベトナムの海洋警察と漁業監視船が中国船から追跡・妨害を受けたと伝えた。
ロイターによると、中国は15日、軍艦を含む少なくとも80隻の船を現場周辺に向かわせた。
ベトナム政府は、中国が石油リグを設置した場所はベトナム沖120海里で、国連海洋法条約に基づく排他的経済水域(EEZ)に属するとして、正式に抗議を行った。
中国側はこれに対し、同場所は中国の海岸から数十海里の距離しかないと主張。
「ベトナム船が挑発的に中国船に衝突したが、中国側は最大限の我慢をしている」
との立場を示した。
16日にはフィリピンでも反中デモが起きた。
フィリピンに住むベトナム人が呼び掛け、マニラの中国領事館前に100人余りが集まった。
この争いに、米国も重要な役割を演じている。
米第7艦隊は先ごろ、ベトナム軍港への訪問回数を増やし、
両国の合同演習を拡大するなど、
ベトナム海軍との関係を強化したい意向
を示した。
』
力を持ってアジアを抑えて、臣下の礼をとらせることにある。
これに抵抗できるのは日本とインドくらいなものである。
ベトナムにはちょっと荷が重い。
しかし、周辺諸国は徐々に明らかになりつつある「中国の野望」に指をくわえて見ているわけにもいかない。
それぞれがそれぞれの方法で中国対策を講じ、必要なら軍事整備も行わねばならなくなるだろう。
とすると、中国の「アジア布武」は少々まごついてくる。
なにしろ最初のターゲットである日本で大敗北を喫してしまっている。
決して「アジア布武」は易しい道のりではない。
中国としては東シナ海での敗北を南シナ海でチャラにしておかねばならない。
連続敗退では、周辺国が中国をバカにする態度にでることは必定である。
ここでなんとしても点数を稼いでおかねばならない。
【注】
『
「天下布武」の意味
http://d.hatena.ne.jp/tonmanaangler/20130530/1369871182
「布武」とは「武を布(し)く」
ということのようである。
特に知りたいのは「布武」という言葉の使用例が中国にあるのか?
ということだ。
「
禮記正義(曲禮): - 51 ページ - Google ブック検索結果
龔抗雲, 鄭玄, 李學勤, 孔穎達 - 2001
衛氏^亦作『布武』。」據迹也。此注釋布字義,不嘗又云武。』按此「武』上毛居正云:「注武字當作布,蓋上句注已云:武,「布」字原無,按阮校:「岳本「武」上有「布』字。亦謂不疾趨,堂上迫狭故也。下階則趨,故^ 8 云:之庭至路門,趨謂路門至應門。〇「堂上不趨」者, .
」
中国にも「布武」という言葉があった。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年5月18日 14時42分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88257&type=0
南シナ海でのパワー拡大を継続する中国、
中越の船団100隻以上が西沙諸島でにらみ合い―香港メディア
2014年5月17日、中国が石油掘削を始めた南シナ海の西沙(パラセル)諸島周辺で、中国船とベトナム船のにらみ合いが続いている。
香港・大公網は「南シナ海でのパワー拡大を継続する中国、中越船団100隻以上が西沙でにらみ合い」と題した記事を掲載した。
以下はその概要。
海外メディアによると、ベトナムで発生した反中デモで、少なくとも20人が犠牲となった。
中国は現場周辺に80隻を展開し、両国の船団100隻余りがにらみ合いを続けている。
米メディアはベトナム当局の話として、ベトナムの海洋警察と漁業監視船が中国船から追跡・妨害を受けたと伝えた。
ロイターによると、中国は15日、軍艦を含む少なくとも80隻の船を現場周辺に向かわせた。
ベトナム政府は、中国が石油リグを設置した場所はベトナム沖120海里で、国連海洋法条約に基づく排他的経済水域(EEZ)に属するとして、正式に抗議を行った。
中国側はこれに対し、同場所は中国の海岸から数十海里の距離しかないと主張。
「ベトナム船が挑発的に中国船に衝突したが、中国側は最大限の我慢をしている」
との立場を示した。
16日にはフィリピンでも反中デモが起きた。
フィリピンに住むベトナム人が呼び掛け、マニラの中国領事館前に100人余りが集まった。
この争いに、米国も重要な役割を演じている。
米第7艦隊は先ごろ、ベトナム軍港への訪問回数を増やし、
両国の合同演習を拡大するなど、
ベトナム海軍との関係を強化したい意向
を示した。
』
【輝かしい未来が描けなくなった寂しさ】
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