2014年5月28日水曜日

中国が「自滅」する理由:日本は東アジアで何をすべきか

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JB Press  2014.05.28(水)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40795

エドワード・ルトワック博士が語る
中国が「自滅」する理由
日本は東アジアで何をすべきか



 ずいぶん久しぶりに、日本が直面する大きな課題について、文字通り地球儀を俯瞰しながら話せる人物と知り合いになった。
 その人は、いくつかの全く異なる言葉を母国語のように操りつつ、筆者に、マシンガンで「知恵」の弾丸をぶつけるかのごとく語りかけてくる。

 知恵の塊というのは、このような人物のことを言うのだろう。

 アジアから中東、歴史から文学まで縦横無尽に語る。
 ウクライナにおけるロシアの「モンゴル的資質」を語ったかと思えば、戦争をしても残虐なことは決してできない、エジプト人の「農民的」な性格について、冷血なシリア人の性格と対比しながら解き明かす。

 そう、アメリカの戦略論の碩学、エドワード・ルトワック博士である。
 日本では『自滅する中国』(芙蓉書房出版)という簡潔で分かりやすい戦略の本を書いた人物として知られている。

■生死ぎりぎりの体験に裏付けられた知恵

 ルトワックの人物像を一言で説明することは実に難しい。
 象牙の塔で本ばかり読んでいるような、ブッキッシュな知識人ではないからだ。

 もともとルーマニアの富裕なユダヤ系家庭に生まれたルトワックは、第3次中東戦争や第4次中東戦争にも、イスラエルの一兵士として参加している。
 アラビア語で筆者と会話を始めると、戦争中に教養豊かなシリア人を尋問したので古典アラビア語をよく学べたと、嬉々として言う。

 1982年のイスラエルのレバノン侵攻でも、斥候兵としてPLOから奪った車に乗り込み、ベイルートを越えて、レバノンの北部まで進出し、ライフルを担いで行く手に潜む敵を制圧したという。

 イラク戦争後には、クルド地域のエルビルからバグダードまで体一つで、テロのリスクがあるにもかかわらず、自ら自動車を数時間運転して、筆者とも共通の知り合いの著名なイラク人政治家のところまで遊びに行ったらしい。

 最近でも、危機管理のコンサルタントとして中南米のコロンビアに行き、人質解放の交渉にもあたり、依頼が舞い込めばフィリピンの海軍の指導にも行く。
 一昔前には、ペルーのフジモリ大統領に対してセンデロ・ルミノソ対策の助言をしていたともいう。

 一方で、幼少期は家族と独仏両語で自在に会話しながら、家庭教師からヘブライ語とアラム語を習い、後に家族とともにイタリアのシチリア島に移住し、英米の大学で学んだという人物なのだ。

 知識は経験と一体となって、知恵になる。
 ルトワックの知恵とは、生死ぎりぎりの体験に裏付けられた、ひどく手堅くて、そして、誰にも分かる簡素なもののようだ。

■中国はなぜ自滅するのか

 さて、今回御紹介したいのは、ルトワックが日本に来て、中国について語ったことである。

 さも、難しいことを語ったのかと問われれば、さにあらず。
 あっけないほどにシンプルな話であった。
 彼の話は、大概次のようなものだ。

★・中国の戦略は常に間違っている。
 いくら戦術やオペレーションで優位にあっても、戦略で間違えば、国は負ける。
 第2次世界大戦のナチス配下のドイツや、大日本帝国がその端的な例である。

★・中国が戦略で常に間違うのは、国内の利害関係があまりに複雑で、指導部の団結がないことによる。
 それに、中国人は孫子の兵法を読み過ぎだ。
 そもそも長期的な戦略があるなどという国ほど、戦略を誤る。


★・なぜなら、自ら戦略を考えるといっても、相手がある世界なのだから、相手の反応を考えずに行動を取る国は、常に相手の反発を受ける運命にあるからだ。

★・今、アジアで起きていることは、中国の威圧的な行動に対する大いなる反動である。
 だからこそ、自分が2008年にも中国の近未来を予測することができたのは、あまりにやさしいことであった。

★・アジアの一つひとつの国々は、中国より小さいと思っているかもしれないが、インドや、日本、インドネシア、ベトナム、フィリピンなどすべての国々を合わせれば、人口でも、技術でも、経済でも中国を大きく上回る優位が生じる。

★・したがって、現在、地域で起きていることは、大きな意味で、連合や同盟に向かう動きである。
 国々による差異は様々あろうが、向かう方向は同じである。

 戦略というのは、そもそも分かりやすいものであるべきだが、ルトワックの言葉は、戦略そのものと言っていいほどのシンプルさである。

■中国が選んでしまった第3の道

 そして、ルトワックは、中国には本来3つほどの選択肢があるという。

★・第1の最も良い選択肢は、
 21世紀に入ってから、中国がしばらくの間なりとも主張してきた「平和的発展」の道を継続すること。
 そうすれば、中国の周辺の国々は、誰も中国に反発することもなく、問題は生じない。
 ベストな戦略である。
 しかしながら、中国の国内矛盾のために、中国はこのような最善の道を取る余裕がない。


●5月20日に都内ホテルで開催されたシンポジウム「台頭する中国と日米の戦略」(主催:世界平和研究所、協力:外務省)で語るルトワック博士(右。左は筆者)

★・第2の選択肢として、
 日本だけを悪者にして、日本以外の国々とは友好を継続するという道がある。
 もっとも、現在の南シナ海での中国のやり方を見れば、このような選択肢ももはや残されていない。

★・第3に、中国にとっては最も悪い選択肢として、
 どの国とも衝突して、結局、反発を買い、孤立していくという道が唯一残されることになる。

 もはや中国には、最善の戦略に戻る選択肢は本当に残されていないのだろうか。
 ルトワックの見方が正しいとすれば、筆者がこれまでに知り合った、中国の優秀で憎めない人々の顔を思い浮かべるにつけ、残念に思わざるをえない。

■日本の取るべき道とは

 それにしても、日本が取るべき道はどうあるべきなのだろうか。
 ルトワックの言葉に従えば、あたかも何もしなくても、物事はうまくいくかのような錯覚にも陥る。

 これも、さにあらずである。

 最大の課題は、ルトワックが述べるような連合や同盟は、日米同盟を除けば実態のあるものとしていまだ十分には存在していないということであろう。

 そもそも、各国ごとの差異は小さいようで、大きい。
 皆が皆、日本と同じような切迫感があるわけでもない。
 中国から、遠く離れれば、その感じようも千差万別である。
 こうした差異が、ある日、突然なくなることは決してないのである。

 例えば、現在の、ASEAN諸国の動きを見ても分かるように、様々な意見の差異があることは自明である。
 これを前提としながら、ASEAN諸国がどの程度に一致団結を図れるかどうかには、深刻な疑問もあろう。

 きっと、その未来は、
 “coalition of the willing with shades of grey”(まだらな陰影のある有志連合)
でしかないだろうと筆者が指摘すると、さりげなく賛同してくれた。

 ルトワックが指摘する点で興味深いのは、米国は必ずしも、この連合や同盟を引っ張っていくリーダーのような存在になるわけではなく、むしろ、全体のバックストップ(安全装置)として下支えをする役割となるだろうと述べていることだ。

 そして、ルトワックは、
 この集まりの中心的な役割は、日本とインドが相当程度担うのではないかと見ていることだ(“Salute the Rising Sun” Open Magazine)。

 実際、26日にインド首相に正式に就任したモディ氏が日本への強い期待感を抱いていることは、アジア地域の将来にとって大きな変革の鍵となることだろう。

 ルトワックには、アジアの連合を作るためのアイデアもある。
 すなわち、日本がアジア諸国と協力して、ベトナムの北部の港湾都市ハイフォンから、インド第3位の大都市コルカタまで延びるハイウエイを造れば、東アジア諸国の連帯の大きなシンボルができると言う。

■「非殺傷兵器」という実際的な知恵

 もう1つ、ルトワックが語ってくれた、随分また実際的な知恵もあった。
 今後は、「非殺傷兵器(Non-Lethal Weapons)」が一層重要になるというのである。
 現代の国家間の問題解決の手段として、究極の軍事的な対峙に備えて抑止力を高めるだけでは、まったく不十分なのだ。

 そもそも、今、東アジアで発生している事態は、国家間の全面戦争では全くない。
 それは、せいぜい海上保安機関同士の小競り合いなのである。

 ルトワックは、この局面で最も大事なのは、相手に付け入るすきを一切与えないということ
だと言う。
 人に対する殺傷行為は愚の骨頂である。
 なぜならすぐにエスカレーションにつながるからだ。

 しかも同時に、我が方の領海を侵犯できるような行動の自由を相手に与えてはいけない。
 そんな場合に役立つのが、現代の非殺傷兵器であるという。

 我が国の自衛隊も、この点では過去の冷戦時代の思考から抜け切れていないと言えよう。 
 なにしろ、私たちに課せられた喫緊の課題は、低強度の紛争より一層低い次元の衝突をどうマネージするかという、知的にもひどく高度なものなのだ。

 抑止理論で言うところの、「エスカレーションドミナンス」を、核戦争や通常兵器による戦争でもない、低い次元の衝突において十全に確保することは、言うは易しだが、実際には実に難しい。
 おまけに非殺傷が条件となれば、天才武道家をもってしても難事であろう。

 「グレイゾーン」と巷で言われている事態への対応は、決して一筋縄ではいかない。
 自衛隊の運用に関しても、戦術的かつオペレーショナルなレベルでの発想の転換が求められているのである。

 実は、幸いにも日本の海上保安庁そのものが、まさにこのような非殺傷兵器に近いプレゼンスを我が国の海域で示してきていると言ってもよい。
 しかし、中長期的には、海上保安庁の能力向上のみでは十分ではなくなりつつあるという事実を、よく認識する必要があるのだ。

■旅立つルトワックが残した言葉

 さて、日本への旅の最後に、ルトワックが筆者に残してくれたアラビア語の言葉がある。
 昔、ルトワックが尋問した、教養のあるシリア人兵士から習った言葉だと言う。

 “Hubb al Watan min al-Iman” ── 国(家)への愛は信仰である。

 アラブ人なら誰しもが知っている言葉だ。
 預言者ムハンマドが語った言葉を集めたハディース(伝承)にあるとされる言葉だ。

 なぜ、ルトワックがこの言葉を筆者に残したのかは分からない。
 世界をまたにかけ行動する知識人、ルトワックが追い求める理想の国のことを語りたかったのだろうか。
 あるいは反対に、今世紀に入って、アジア地域をはじめとして世界で起きている、多くの未完のナショナリズムの台頭を、暗に揶揄したのだろうか。

 あれほど分りやすかったシンプルな言葉の向こうで、ふっと分からないことの方が多くなったかに思えたのは、筆者の知恵のなさなのだろう。(文中敬称略)

(本稿は筆者個人の見解である)
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松本 太 Futoshi Matsumoto
世界平和研究所 主任研究員。東京大学教養学部アジア科 昭和63年卒。外務省入省。OECD代表部書記官、在エジプト大使館参事官、内閣情報調査室国際部主幹、外務省情報統括官組織国際情報官等を経て、平成25年より現職。

ナレンドラ・モディはインドの鄧小平になれるのか?:強力な指導者誕生か、「ネルー貧困」からの決別?

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●改革はできるか モディはサリーの生地のデザインになるほど人気だが…… Danish Siddiqui-Reuters


2014.05.28(水)  The Economist
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40778

ナレンドラ・モディ:インドの強力な指導者
(英エコノミスト誌 2014年5月24日号)




●インドはまだ世界最大の貧困人口を抱えている(写真はコルカタ郊外)〔AFPBB News〕

 ナレンドラ・モディ氏の圧倒的勝利により、インドは繁栄に向け、かつてない絶好のチャンスを手にしている。

過去30年に世界で起きた最も重要な変化は、中国の台頭だ。
 中国の国民1人当たりの国内総生産(GDP)は、
 30年間で年平均およそ300ドルから6,750ドル(注、22倍)
に増加した。

 これにより、かつては想像もできなかった繁栄が何億人もの中国国民にもたらされただけでなく、世界の経済と地政学も姿を変えた。

 インドの国民1人当たりのGDPは、30年前は中国と同じだった。
 だが、今では中国の4分の1にも満たない。
 2~3度の改革と急成長にもかかわらず、インド経済はこれまで、東アジアの多くの国を貧困から引き上げたような勢いを得たことがない。

 インド国民は不満を抱え、仕事や教育を得られず、不健康で飢えている。
 その観点で言えば、人的損失は計り知れない。

 だが今、インドは史上初めて、成長を最優先事項に掲げる強力な政権を手にした。
 インド人民党(BJP)を率いるナレンドラ・モディ氏は、インド経済を機能させるという公約の力により、圧倒的な勝利を収めた。
 本誌(英エコノミスト)はモディ氏を支持してこなかった。
 モディ氏がグジャラート州首相を務めていた時期に、同州で起きたイスラム教徒の虐殺について、十分な償いをしていないと考えているためだ。

 それでも、本誌はモディ氏の成功を祈っている。
 インドの成長という奇跡が起きれば、それはインド国民にとってだけでなく、世界にとっても素晴らしいことだからだ。

■家臣からリーダーへ

 インドの失敗の中心にあるのは、政府だ。
 インドが過去に得た数少ない強力な政権――いずれもネルー・ガンジー一族の地盤である国民会議派が支配する政権だった――が立てた経済計画は腐敗していた。
 退任するマンモハン・シン現首相のような改革派の政治家は、自らの政策を実施できるだけの影響力を持たなかった。

 そうした状況になった一因は、インドが並外れて統治の難しい国だという点にある。
 権力の多くは各州に移譲されている。
 インドの政治は小党乱立的な性質があるため、無数の地域政党やカーストベースの政党を相手に、常に取引をしなければならない。
 そして、植民地時代と社会主義の過去の遺産として、方向を変えるのが難しい官僚組織が残されている。

 ガンジー家の家臣に過ぎなかったシン氏には、方向を変えられる見込みがほとんどなかった。
 それに対して、モディ氏は党内でも国内でも巨大な権力を握っている。
 BJPの勝利は、優れた組織力のおかげでもあるが、リーダーの訴求力によるところが大きい。
 インディラ・ガンジー元首相が暗殺された1984年以降、これほど強力な人物がインドの政権の座に就いたことはなかった。

 モディ氏は議会で圧倒的過半数を得ている。
 選挙が行われたインド下院の543議席のうち、282議席をBJPが獲得したのだ。

 過去に単独過半数を獲得したことがある政党は国民会議派だけで、それも30年以上前のことだ。
 議会の勢力と個人の力を兼ね備えたモディ氏なら、各州政府を思い通りに動かせる見込みはシン氏よりも大きい。
 一方、国民会議派は大敗し、わずか44議席しか得られなかった。
 こんなジョークが流行っている――
 「インドには先週まで政府がなかったが、いまでは野党がない」

 モディ氏は経済改革に関する信任を得ている。
 モディ氏の中心的な支持層は、ヒンドゥーの過去の栄光に浸る宗教的な民族主義者だが、選挙で勝利できたのは、都市部に住む高学歴の若者の票を得たからだ。

 彼らは国民会議派の成り行き任せの政策と腐敗、そして機会促進よりも福祉のばらまきを優先する姿勢にうんざりしていた。
 彼らが求めているのは、自己開発のチャンスだ。
 それはお茶商人の息子であるモディ氏が体現し、また約束しているものだ。

■モディ氏の課題

★.モディ氏の第1の課題は、脆弱な経済を安定させることだ。
 銀行をすっかりきれいにし(不良債権が経済回復を妨げている)、政府自身の財政を整理し(慢性的な赤字がインドのインフレの根底にある)、補助金を削減し、税基盤を広げ、中央銀行がより厳しいインフレ対策を実施できるようにしなければならない。

★.第2の課題は、雇用創出だ。
 インドの労働法は硬直的で、工場用地はカネをいくら出しても確保できないことが多く、電力供給は不安定だ。
 全面的な土地改革に着手し、なかなか軌道に乗らない石炭・電力業界の現状を打破する必要がある。
 また、インドの単一市場化を進めなければならない。
 そのためには、道路や港などを整備するだけでなく、インド経済を分断している官僚主義に大なたを振るう必要もある。

 その点では、各地域で課されている無数の税金に代えて、全国一律の売上税を導入する策が効果的だろう。
 そうした比較的簡単な対策でも、大きな違いを生み出せるだろう。
 インドの成長率を、現在の4~5%から2ポイント、場合によっては3ポイント引き上げることもできるはずだ。

 パキスタンとの和解に動けば、経済面だけでなく、安全保障面でも利益を得られるだろう。
 印パ間の貿易は現時点ではごくわずかで、非常に大きな成長の余地がある。
 民族主義右派政党の指導者であるモディ氏は、イスラエルのメナヘム・ベギン元首相がエジプトとの平和条約を締結できたように、和解を実現するうえで有利な立場にある。

 差し当たり、良い方向に進みそうに見える。
 モディ氏はパキスタンのナワズ・シャリフ首相を自身の就任宣誓式に招待したのだ。

■すべてにあてはまるルール

 大きな危険要素は3つある。

★.第1の危険は、モディ氏の経済改革者の側面よりも、
 ヒンドゥー民族主義者の側面の方が大きいことが明らかになる可能性だ。
 モディ氏は「全国民とともに歩む」と口にしている。
 だが、勝利後すでにガンジス川で礼拝し、ヒンドゥー教徒の聖地であるこの川の浄化を約束している一方で、人口の15%を占めるイスラム教徒については何も言及していない。

★.第2の危険は、モディ氏がインドの複雑さに負けてしまう可能性だ。
 モディ氏の改革に向けた努力は、これまでのすべての改革者の努力と同じように、政治と官僚主義と腐敗の組み合わせに打ちのめされてしまうかもしれない。
 そうなれば、インドはさらに1世代か2世代にわたり不振が続くことになるだろう。

★.第3の危険は、モディ氏が自らの力にのぼせあがり、インディラ・ガンジー元首相がしばらくの間そうであったように、民主主義者ではなく独裁者として支配するようになることだ。
 この懸念には根拠がある。
 長年にわたる国民会議派の成り行き任せの統治を経て、インドの政府機関の一部は腐りきってしまった。
 警察の捜査トップは政治家の支配下にあり、メディアは買収可能で、法的な独立性を持たない中央銀行は、これまでにも無理を通されたことがある。
 しかも、モディ氏には専制的な傾向がある。

 確かにリスクは存在するが、今は楽観的になるべき時だ。
 成長に力を注ぐ強力な政権があり、それを強く望む国民がいる今こそ、インドは、繁栄に向かって走り出すため、独立以来最大のチャンスを手にしている。

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英エコノミスト誌の記事は、JBプレスがライセンス契約 に基づき翻訳したものです。
英語の原文記事はwww.economist.comで読むことができます。
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ニューズウイーク 2014年5月27日(火)15時03分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2014/05/post-3274.php

インド新首相が掲げる「モディノミクス」の実力
Modinomics: Myth or Magic?

総選挙は最大野党の圧勝でモディ首相が誕生。
その名高い経済手腕は国政でも通用するか

 インドの総選挙は先週末に開票が行われ、次期首相の座に就くのは右派の最大野党・インド人民党(BJP)を率いるナレンドラ・モディが確実になった。

 3月に地元紙に掲載された調査によれば、総選挙の最大の争点は経済成長だった。
 インドの人口の半数以上は26歳未満だが、このところのGDP成長率は5%で頭打ち状態にあり、中央銀行はインフレも抑制できずにいた。
 モディ人気の背景には、停滞する経済への失望感や、左派の現連立政権が経済を再生できないことに対する怒りがある。

 そんななか、モディが首相を務めてきた西部グジャラート州は高い経済成長を遂げており、モディには「行政の魔術師」のイメージがある。
 強い指導力で州のインフラを整備し、自動車のフォードや衛生用品のコルゲートといった世界的大企業の投資を呼び込んだ。
 世界最大の石油精製所もあり、農業も主要産業だ。
 これこそ、モディが首相となったら全国に導入を公約する「グジャラートモデル」だ。

 モディの経済手腕は、世界からも評価されてきた。
 ゴールドマン・サックスは昨年の報告書で、モディを次期首相として最も適任だと称賛した。

 だが「モディノミクス」と呼ばれるモディの経済政策は、厳しい目で見ればすぐにほころびが見える。
 例えば、グジャラートはモディがいなくても同じように繁栄していたのではないかという問いを投げ掛けてみたら──答えはおそらく、イエスなのだ。

■具体性のない政策ばかり

 グジャラート州は地理的に好条件に恵まれている。長い海岸線は輸出の拠点となり、広大な乾燥地帯は工場用地に最適だ。

 長期的に見れば、グジャラートの成長率はモディが01年に州首相に就任する前から国を上回っていた。
 90年代には国の成長率が3.7%だったのに対し、グジャラートは4.8%。
 00年代は5.6%に対して6.9%だった。
 この程度なら、グジャラートはどうしてもっと成長できなかったのか、という疑問のほうがふさわしいだろう。

 グジャラートモデルをあがめる人々に突き付けたいのは、より良いモデルはほかにたくさんあるという事実だ。
 04年から12年までの国民1人当たりのGDP成長率は、グジャラート8%に対して、タミルナド州8.6%、ビハール州は15%だった。

 1人当たりの公共支出ではグジャラートは29州中12位。
 貧困削減、女性の識字率、幼児死亡率では、それぞれ14位、15位、17位という凡庸な順位だ。

 モディがグジャラートモデルをインド全土で展開するには多くの障害がある。
 連邦制度の下では中央政府より各州の自治権が強い。
 多くの州でモディの政敵が首相になっており、モディは彼らの機嫌を取らなければならないだろう。

 モディがどんな経済政策を取るのかはまだ見えてこない。
 今回の選挙は首相候補たちの人間性や私生活にばかり焦点が当たり、重要な政策論議は後回しにされた。
 モディは人材、貿易、テクノロジー、観光、伝統の5つで「インドブランド」を促進すると発表したが、具体的なことは何も伝わってこない。

 モディは公務員の削減、政府の効率化、労働法の改正、賃上げなどにも取り組む必要がある。
 どれも時間がかかり、実現できる保証のない難題だ。

 今回の総選挙は、いわば貧困対策と経済成長どちらを優先すべきかを問う国民投票だったが、モディは両方を実現できると豪語してきた。
 だが彼がよく使った「統治」「高潔」「成長」という言葉は、ひいき目に見ても薄っぺらい。

From GlobalPost.com特約

[2014年5月27日号掲載]





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「私は日本が好き」-(3):『反日』は真の「中国魂」になりうるのか

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JB Press 2014.05.27(火)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40779

想像の上を行く中国の「反日」メディア工作の威力
中国人に届くのは歪んだ日本情報だけ

 日本の代表団による訪中が続いている。
 中国メディアによれば、3月下旬から5月初旬までの約50日間に、日本の10の代表団が訪中して中国側要人と会談したという。
 一方、4月には胡耀邦の息子である胡徳平氏が来日、5月には与党自民党の高村正彦副総裁が「日中友好議員連盟」代表団を率いて訪中した。
 社民党も5月下旬に訪中する予定だ。
 冷え切った日中関係は改善に向かうのだろうか。

 しかし、中国国内の雰囲気は相変わらずだ。
 CCTV(中国中央電視台)は相も変わらず日本叩きを繰り返し、その勢いはむしろ強まっている。

 中国メディアが特に最近攻撃しているのは、安倍晋三首相の欧州訪問である。
 テレビや新聞はこの訪問を「安倍の欧州宣伝作戦」と称し、これまで以上の激しさで批判した。

 「中国、韓国のトップが訪問した直後、安倍はあわてて欧州に向かった。
 そこでやったことは国際宣伝戦である。
 釣魚島争奪が激化する中、欧州各国の支持を取りつけることだった」(環球時報)

 「日本の首相、安倍晋三が欧州の10日間の旅でやったことは、中国脅威論の誇張だ。
 中国の軍事費は不透明で、中国が東海(東シナ海)、南海(南シナ海)で実力による現状変更をし、日本周辺の安全環境を悪化させているので中日は一戦を交えることは不可避であるとし、その脅威論は扇動的で危険性の高いものだった。
 安倍が煽る中国脅威論は、集団的自衛権を解禁する改憲の根拠を与えるものとなっている」(解放日報)

 またCCTVは「ドイツ式の謝罪はしない」という安倍首相の発言を取り上げて大々的に批判した。
 中国メディアによる猛烈な日本攻撃に影響を受け、国民感情はむしろ悪化している。

 筆者が上海で会う中国人は、誰もが「日中関係は1年前よりもさらに悪化していると感じる」と言う。
 官制メディアの“絶大な発信力”のおかげで、中国人の対日感情が好転する兆しは見られない。
 和食ブームや訪日旅行など、日本に関心を持つ一部の中国人が存在することだけがせめてもの救いだ。

■思考が柔軟なはずのA教授までもが・・・

 さて今回は、筆者が上海で経験したある出来事を紹介したい。

 中国の大学で日中韓の中国語教育について研究をする若い女性教授、A氏がいる。
 このA教授と筆者は互いに何でも「思ったことを口にできる仲」だ。

 A教授の魅力は、「自分の知らないはずの情報がまだある」ことを前提にしている点だ。
 自分の考えや知識に固執せず、異なる見方を取り入れようとする。A教授は日本についても、こうしたアプローチを維持していた。
 自分が常識だと思っていた日本人像は現実とは相当かけ離れているものであり、「本当の日本人がどうであるかを知りたい」という興味を抱いていた。
 そして、「その日本人に映る中国人像はどんなものなのか」についても知りたがっていた。

 筆者の経験からすると、こうした思考の柔軟さは中国においては大変珍しいものである。
 これまで多くの中国の識者と出会ったが、日中問題にかかわらず、有意義な議論ができる相手は限られていた。
 たいていのケースは、互いのメンツを損なわない形式的な議論で終わる。
 最初から議論を避ける傾向の方がむしろ強い。
 議論になると最後は感情的になる。
 そして、その後の関係の修復に相当な時間をかけなければならない。

 そうした中国人の友人たちの思考の原点にあるのは、「私の知識は絶対に正しい」という自信であり、想像力の絶対的な欠如だった。
 刷り込まれた日本や日本人の情報が相当歪んでいても、
 彼らの日本人に関する情報はそれしかないのである。

 そんな中で、筆者にとってA教授は唯一まともな議論ができる相手だった。 
だが、ある日、A教授が開口一番こう迫ってきた。

 「これはほかの日本人には聞くことはできないと思うからあなたに聞くが、日本人はやはり軍国主義者なのか。
 安倍首相は欧州で中国批判をしたが、これをどう思うのか」

 A教授のこの質問は、中国政府のメディア工作の強大な影響力を物語っている。

 A教授と会ったのはちょうど5月初旬で、まさにメディア全体が安倍首相の欧州訪問を舌鋒鋭く批判していた頃だ。
 単純に考えても「日本人=軍国主義者であるわけはない」のだが、A教授ですら、メディア、すなわち中国政府の発信する情報を鵜呑みにしてしまっている。
 それほど、その“工作”は効果を発揮していた。

■一般市民には日本を知るための情報が手に入らない

 A教授は「中国は今、日本は改憲するなら謝罪しろという立場を強めている」とも付け加えた。
 しかしその一方で、A教授は村山談話も河野談話も知らなかった。
 日本政府が行ってきた巨額のODAすら知らなかった。

 A教授は日中関係の専門家ではないので仕方がない面はある。
 だが、中国では一般市民の手の届くところに「日本を公正に理解するための資料」があまりに少なすぎるのだ。

 中国政府が、偏った日本情報を故意に国民の頭の中に植えつけていることは言うまでもない。
 その結果、一般市民の間ではいまだに「日本は軍国主義であり、中国の敵だ」という認識が根強い。
 これが正されるどころか、どんどん“加筆”されていくのが現状だ。

 そして最大の問題は、中国ではいまだに「情報は1つでしかあり得ない」という点である。
 「様々な角度からの解釈は許されない」のだ。
 ネットなどでも、目立つのはやはり「偏見」である。
 たとえ知日派学者がいても、日本を正しく伝えようとする情報発信は非常に限られている。

 余談になるが、中国のテレビ局では、日本人の専門家を引っ張り出して「日本批判、日本政府批判」をさせることがよくある。
 A教授が見たのは、あまりに過激に日本を批判をする日本人専門家だったようで、「こうした人たちは日本に帰国して無事でいられるのか」と心配していた。
 中国人がメディアで政権を批判すれば、間違いなく“反逆罪”となるだろう。

■なかなか現れない自由な思考の持ち主

 さて、このA教授は後日、こんな報告をくれた。

 映画「男たちの大和/YAMATO」(佐藤純彌監督)を「ダウンロードして見てみた」というのだ。
 この作品は太平洋戦争末期の沖縄への水上特攻を扱った映画で、水兵や下士官の視点で戦争を描いているのが特徴だ。
 また、当時の市民生活や世相も描写されている。
 A教授は「涙なしには見られなかった」と話し、また「学校で教わった日本の軍国主義とは異なるものだった」とも語った。
 大きな発見だったようだ。

 筆者は、この地に住む人々との対話はいつも難しいと感じている。
 その固定観念を変えるのは容易ではない。
 逆に、そうした固定観念に縛られたまま一生を送る一般市民を気の毒だとも思っている。
 一部の外資系勤務者や海外業務従事者を除き、
 「上からの発信を受け入れること」に慣れてしまった人々の思考はすっかり硬直化してしまっている。

 金持ちこそ現れても、“自由な思考の持ち主”はなかなか現れない。
 国境を越えればそこには異なる国の人々が異なる価値観で生活していることなど、想像しようともしないのだ。
 ましてや日本や日本人については、「過去の歴史」という角度からしか見ようとしない。

 ある時期、中国で流行した映画に日本人男性の登場人物がいた。
 その日本人男性はいつも妻に「メシ、メシ」と迫り、亭主関白ぶりを誇張する人物設定になっていた。
 おそらく昭和時代の作品なのだろうが、中国の多くの一般庶民は、日本人男性はそういうものだと思い込んでしまっている。

 なぜこれほど近くの国なのに日本情報がこんなに少ないのか。
 果たして中国に日本や日本人を正しく知ってもらう有効な手立てはあるのだろうか。
 いまのところ、答えは見つからない。

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姫田 小夏 Konatsu Himeda
中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。大学卒業後、出版社勤務等を経て97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、東京で「ローアングルの中国ビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」を主宰。現在、中国で修士課程に在籍する傍ら、「上海の都市、ひと、こころ」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)。目下、30年前に奈良毅東京外国語大学名誉教授に師事したベンガル語(バングラデシュの公用語)を鋭意復習中。


 中国は必死に『反日』を刷り込んでいる。
 今の中国には精神の核というものがない。
 単純に日本を持ち出すと『和魂洋才』の和魂に当たるものである。
 これを『華魂』と仮称すると、それがない。
 中国の歴史論、歴史認識は自己の正当性をアピールするために、それ以前の歴史を消してすりつぶしていくものである。
 つまり正史主義である。
 歴史をそのまま残すのではなく、自己の正当性を宣伝するために都合のいいように改変していく歴史論である。
 これはいい悪いではなく、中国の歴史が解釈歴史論だからにすぎない。
 よってそのとき切り落とされた、直前文化の社会思想・価値観・道徳・精神といったものは永久に歴史から消えていく。
 つまりソフト面の継承がない。
 それを大々的にやったのが文化大革命である。
 これによって、それまでにあった中国のソフト面の資産を根こそぎ刈ってしまった。
 つまり『華魂』が根絶やしにされた
 その後を引き継いだのが改革開放である。
 つまり『経済成長』オンリーの思想である。
 このソフト面とは『向金主義』あるいは『拝金主義』である。
 この経済成長が現政権の歴史的正当性を保証するものとなった。
 ところが、オリンピック・万博を経てからこれがおかしくなってきた。
 『ゼニや!』
が、華魂の中枢に位置していたのだが、それが経済減速とともに微妙にズレてきた。
 そこで、新たなソフト面の構築が要求されるようになった。
 そこで持ちだされたのが『反日』である。
 「反日」こそいまの少々降下気味の中国にカツを入れる『中華魂』なのである。 
 当局は新たな御旗にエネルギーを注ぎ込むことにシャカリキになる。
 ところが、国内ではうまくいくが、時にそれが上手く回らなくなることがある。
 反日尖閣事件のときは一時3割がた訪日が減少した。
 これは日本人の訪中も同じ。
 ところが熱が冷めると、一気に吹き返して訪日観光は倍増に迫る勢いとなっている。
 一方、日本人の訪中観光はというと、下がったまま回復の兆しは見えない。
 「中国、イイヤ!」となる。

 人の思考は「一見は百聞にしかず」である。
 実際に経験した影響力は多大な効果を生む。
 中国人が外国に観光に出る機会が大きくなればなるほど、反日プロパガンダは唯一絶対としての力を持たなくなる。
 中国とは違った社会を目の前にすればやはり疑問が生じるのは已む得ない。 
 ただただ、日本を見て唖然とする中国人が増殖していく。
 そしてそれがジワジワ浸透していくと、
 『私は日本が好き!』
と堂々と発言するところまでいく。
 事件当時では考えられないことである。
 当局が必死で反日宣伝に努めている足元で崩れ始めている。
 『反日』は真の「中国魂」になりうるのか。
 どうだろうか。


レコードチャイナ 配信日時:2014年5月28日 5時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88750&type=0

英語の授業で「日本に行きたい」と夢を語った学生、
教師に「売国奴」と批判される―中国

 2014年5月25日、中国のインターネット掲示板に出現した、怒れるネットユーザーが立てたスレッドが注目を集めている。

 このネットユーザーによると、英語の授業で教師から夢は何かと尋ねられ
 「My dream is to go to Japan」
と答えたところ、「売国奴だ」と批判されたという。
 それでも、ネットユーザーは
 「先生は何の権利があって私の夢に口出しするのですか」
と言い返したといい、
 「『日本に行きたい』と言うことに関して、多くの人が不満だということに気付いた」
と書き込んでいる。

これに対して、ほかのネットユーザーからは以下のようなコメントが寄せられた。

●.「お前はまさに売国奴だ」

●.「日中関係がこんな状態なのだから、日本が好きでも少し控えるべき」
●.「日本に行くのは割と簡単。
 夢が子ども過ぎるんだよ。
 先生が怒るのも無理はない」

●.「私は英語の授業で日本を理想としていると書いたら、先生に褒められた。

 それから、入学初日に日本語ができると自己紹介したけど、誰も『売国奴だ』なんて言わなかった」

●.「その先生には教師の資格はない」

●.「生徒の夢を尊重しないなんて、なんて教師だ」
●.「つまらん教師だな。
 日本に行くことのどこが間違っているんだ?」

●.「英語を教えるのは売国にはならないのか?」

●.「その教師に『では、先生はどうして国語ではなく、英語を教えているのですか?』と聞けばいい」

●.「おたくの教師はだいぶ封建的ですな」

●.「自分の夢を大事に。
 共産党の手先の言うことなんか無視しな」
●.「考え方はみんな違う。
 無視すればいいよ」

●.「学校であるじいさんが生徒に『中国と韓国と日本のなかで、椅子に座った姿勢が最もきちんとしているのはどこの国の人だ』と聞いた。

 みんなが『日本』と答えると、『お前たちは売国奴だ!』と批判した。
 日本人の姿勢が一番きちんとしているのは、明らかな事実だというのに」


レコードチャイナ 配信日時:2014年5月28日 5時59分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88745&type=0

日本人の素養の高さに舌を巻くも、やっぱり「アレ」が気になる?
「大和民族は本当に複雑だ」―中国人観光客


●26日、中国のインターネット上に、日本に観光に訪れた中国人観光客がつづったブログが掲載された。写真は日本の街。

 2014年5月26日、中国のインターネット上に、日本に観光に訪れた中国人観光客がつづったブログが掲載された。

 ブログではまず、
 「4日間という短い日本旅行のなかで、私は2つのものが少ないことに気付いた」
とし、それは
 「ごみと警官」
だったことを明かす。

 そして、
 「日本は衛生的であることに、非常にこだわりを持っている。
 道路では、ごみが落ちているのを見ることは極めて少なく、ごみ箱もとても少ない」
と紹介。
 「彼らはごみのポイ捨てを嫌い、ごみが出ても袋に入れて持ち帰る。
 これは、私たちが本当にまねできないことである」
と舌を巻く。

 また、
 「日本には基本的にスリや強盗はおらず、街中で警官や交通警察を見ることはほとんどない」
とし、
 「こんな話を聞いたことがある。
 ある人が不注意から前方を歩いている人のかかとを踏んでしまった。
 するとなんと、踏まれた方の人が相手の進路を遮ってしまったことを『すみません』と謝ったという。
 このような謙虚な態度からは、日本人が小さな事で争いになることは決してないということがうかがい知れる」
と記している。

 ブログは最後に、
 「日本では、華人の排斥運動など行われておらず、自分が中国人であることを明かしたことで不公平な待遇を受けることもない。
 一方では礼儀正しく文明的であり、もう一方では残虐性を持っている。
 大和民族は本当に複雑な民族だ
と自身の感想をまとめている。

中国の軍改革は可能か?: 軍人の多くが農村出身者、深く根を張った140万人の陸軍の利益と関わる


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レコードチャイナ 配信日時:2014年5月28日 6時43分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88726&type=0

習主席の軍改革は困難か?
軍人の多くが農村出身者―シンガポール華字紙


●26日、シンガポール華字メディア・聯合早報網は、中国の習近平国家主席の軍改革について、「困難極まる任務となっている」と報じた。写真は12年9月、安徽省合肥市で行われた予備役兵士の演習。

 2014年5月26日、シンガポール華字紙・聯合早報によると、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は中国軍の実力向上に尽力しているが、
 現在の軍隊構造は毛沢東時代に形成されたものであり、
 陸軍には農村出身の軍人が大量に存在するため、

 軍改革は困難極まる任務となっている。

 米紙ニューヨーク・タイムズは、
 「習主席は軍隊が太平洋を覆う実力を持つことを望んでいるため、海軍と空軍の強化を強調している。
 これにより、日本などの軍事力に対応でき、中国は国益を守ることができる」
と報じている。

 しかし、中国軍の改革はそう簡単ではない。
 米海軍分析センター(CNA)のアジア中国研究プロジェクト主任のデビッド・M・フィンケルスタイン氏は、
 「軍の改革は習主席が決定した重大改革の一つ」
と指摘。
 深く根を張った140万人の陸軍の利益と関わるため、
 習主席は軍が共産党政権の後ろ盾であり続けるよう、適切な改革を行わなければならないとしている。

 また同氏は、
 「成果が出るまでには5年の時間が必要だが、10年以内には全く違う中国軍になっているだろう」
と予測している。





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2014年5月27日火曜日

周辺国は中国への依存度を下げようと動いている:中国の周辺環境、いよいよ厳しく=「今後長い間、平和な時が訪れることはない」

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レコードチャイナ 配信日時:2014年5月27日 17時6分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88739&type=0

中国の周辺環境、いよいよ厳しく
=「今後長い間、平和な時が訪れることはない」―中国メディア


●27日、中国BWCHINESEはコラムニストの邱林氏による「中国の周辺環境はますます厳しさを増している」と題する記事を掲載した。写真は天安門。

 2014年5月27日、中国BWCHINESEはコラムニストの邱林(チウ・リン)氏による
 「中国の周辺環境はますます厳しさを増している」
と題する記事を掲載した。

 記事は、タイで発生したクーデターについて、
 「中国政府とタイ政府の『コメと高速鉄道の物々交換』に関する協定が取り消される可能性が高い」
と懸念を示し、
 「中国が進めるアジアにまたがる高速鉄道網の建設に影響を及ぼすだけでなく、中国の戦略的利益をも損なう」
としている。

 また、
 「経済の発展と、中国が世界第二の経済体になったことで、中国と周辺国の貿易上の関係が密接になる一方、国同士の関係は緊張の度合いを増している。
 現在、そして今後長い間、
 中国と一部の周辺国との間に平和な時が訪れることはなく、
中国の地縁政治は楽観視できない
と指摘。
★.「東部沿海は日本、韓国、台湾など米国の第一列島包囲網が敷かれ、
★.南はフィリピン、ベトナムとの南シナ海問題での摩擦が拡大
している」
とする。

 一方で、
 「専門家からは、中国外交はロシア、インドなどの大国や中央アジアのカザフスタン、キルギス、タジキスタン、東南アジアのミャンマー、ラオス、タイ、カンボジアなどを重視すべきとの指摘もある」
と紹介するが、
 ミャンマーを例に挙げて
★.「過去に中国と友好的だった一部の中小国は方向転換し、中国に背を向けるようになった。
 テイン・セイン氏が大統領に就任して以降、ミャンマーは日本や米国に手を伸ばし始めた」
と指摘する。

 記事は最後に
 「中国の周辺環境は、ますます厳しさを増している。
 米国の中国周辺国への介入が以前より増していることから、周辺国も米国の力を借りて
 中国に対する依存度を下げようとしている。
 これは、
 中国と周辺国の関係が徐々に互いが求める利益のバランスが取れない状況に変化
していることを意味している。
 彼らは中国との関係において、多くの主導権を握るようになるだろう
と結んでいる。



レコードチャイナ 配信日時:2014年5月27日 18時42分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88710&type=0

米国とは時代背景が違う中国、
経済力だけでは世界のリーダーにはなれない―英紙


●24日、英紙フィナンシャル・タイムズは、中国が世界のリーダーとなる時代も遠くないとの見方に対し、米国の台頭の歴史から考えると、経済力だけでは世界をけん引する権力を獲得することはできないと報じた。写真は天安門広場。

 2014年5月24日、英紙フィナンシャル・タイムズは、中国が近い将来、米国を抜いて世界最大の経済体となり、中国が世界のリーダーとなる時代も遠くないとの見方も出ているが、米国の台頭の歴史から考えると、経済力だけでは世界をけん引する権力を獲得することはできないと報じた。
 26日付で環球時報が伝えた。

 中国と米国の台頭の過程には違いがある。
 米国の台頭には第1次世界大戦による欧州の軍事力の低下が背景にあり、これにより米国は工業と金融において力を発揮する絶好の機会を得た。
 しかし、中国はこのような機会に恵まれなかった。
 金融力や経済力を比べても、中国は20世紀初頭の米国に劣っている。
 主要国も焦って中国と同盟を結んでいるわけではない。

 中国の復興は間違いなく21世紀初頭における決定的事件だ。
 しかし、米国における権力の歩みを見ると、経済や政治と戦略の実力の間には複雑な関係が存在している。
 しかも、米国が台頭する過程における2度の世界大戦という唯一無二の状況が現代で再度起こることはあり得ない。
 経済の歴史を見ると、19世紀の英国から20世紀の米国、そして21世紀の中国は1本の線でつながっているのかもしれないが、複雑な地政がさらに太い縄のように存在しているのだ。



2014.05.23(金)  Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40767

アジアが以前のような場所でなくなった理由
(2014年5月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 フィリピンの中期成長見通しは中国よりいいかもしれない。
 北京からクアラルンプールに至るまで、チーズの需要は鉄鉱石よりも大きい。
 ネール・ガンジー一族はインドに対する支配権を失った。
 混乱するアジア世界でほぼ唯一見覚えのあることは、将軍たちが再びタイを掌握していることだ。

 これほど巨大で多様な地域について語れる限りで言えば、アジアは流動的だ。
 何年もの間、かなり予測可能なパターンに落ち着いていた後で、変化の歯車がギシギシと音を立てている。
 2008年の金融危機以降、変わらないものがいくつかあった。

 中国は急成長し、地域の成長エンジンになっていた。
 西側諸国の印刷機によってもたらされた低利資金と低金利は、多くの国が借り入れを増やし、伸びない輸出に取って代わるために必要だった内需を刺激することを可能にした。
 ミャンマーのような数少ない例外はあるものの、国内政治はかなり安定していた。

 ところが今、こうしたことは何一つ当てはまらない。
 アジア地域は新たな段階に入りつつある。

■西側の低金利政策に乗って好況に沸いた時代の終わり

 金融危機の研究でキャリアを築いたハーバード大学のカーメン・ラインハート教授は、
 「史上最長の資本移動の大鉱脈」――このおかげで2008年から2013年にかけて新興アジアの多くの国が好景気に沸いた――は終わったと言う。

 高い利回りを求めて資本を西側から追い出した、こうした「プッシュ」要因は反転しつつある。
 そして、新興アジアからの資本の撤退は、それを埋め合わせるアジアの輸出品に対する需要増加を伴うことはないという。

 多額の過剰債務に阻まれて、西側の回復は精彩を欠いたものになるとラインハート教授は指摘する。
 驚くべきことに、西側諸国の中には2018年以降まで2008年以前の生産水準に戻らないところが出てくる。
 そのため、多くのアジア諸国の生活水準と西側の生活水準との収斂は加速する。
 だが、このことは、これが概ね貿易なき回復になることも意味している。

 アジア諸国の中には、大変な目に遭うところが出てくるだろう。
 大半の国は、その不足が前回のアジア金融危機の主因となった外貨準備をたくさん持っている。
 だが、雷が同じ場所に2度落ちることは滅多にない。

 長年の低金利政策の結果である民間債務の増加から新たな問題が浮上する可能性がある。
 ラインハート教授は、
●.韓国(民間債務の国内総生産=GDP=比が103%)、
●.シンガポール(105%)、
●.タイ(127%)、
●.マレーシア(134%)、
●.香港(途方もない208%)
に焦点を当てる。

 「地方債務の冥府」を抱える中国は、あまりに不透明で計算できないとラインハート教授は言う。
 それに加え、この国の投資比率が異様に高いことから、ラインハート教授は、うまくソフトランディング(軟着陸)する中国政府の能力に疑問を持っている。

 中国の成長が実際に予想より早く減速した場合には、急減速がコモディティー(商品)価格の下落や新興市場に対する全般的な再評価を通じて伝染すると教授は予想する。

 状況が変化したことを受け入れるのに、急激な景気減速や金融危機の可能性を信じる必要はない。
 最も優れた経済パフォーマンスを上げているアジア諸国のリストには今、思いもやらない名前がいくつか含まれている。

★.アジアで万年出遅れ組だったフィリピンは、7%のペースで成長している。
 同国は債務が少なく、インフレ率が低い。
 また、中国の縮小する労働人口が成長率を毎年0.4ポイントずつ低下させようとしている時に、毎年成長率を1ポイントずつ押し上げる若くて拡大する労働人口を抱えている。

★.長年戦争状態にあったスリランカの成長率も7%だ。

★.また、あたかも新しいアジアの衝撃を強調するかのように、たとえそれが増税による1四半期だけの異常な動きだったとしても、日本――成長率5.9%――がインドを追い越している。

■「マイニング(鉱業)からダイニング(食事)」への転換

 中国が徐々に投資から離れ、消費主導型の成長に向かうにつれ、需要はあるアナリストいわく
 「マイニング(鉱業)からダイニング(食事)へ」と転換している。
 ハードコモディティーのスーパーサイクルが終わったため、よりソフトなコモディティー――乳製品、肉、魚、穀物――に対するプレミアムが上昇している。

 昨年は、ニュージーランドの方がオーストラリアより急速な成長を遂げた。
 増加するアジアの中間層の食を満たすための乳製品に対する需要は極めて大きく、「チーズ戦争」が勃発し、企業数社はわずかばかりのチェダーを手に入れるチャンスに対して思いも寄らないほどの大金を払っている*1。

*1=オーストラリアの乳製品メーカー、ウォーナンブール・チーズ・アンド・バターに対して国内外の同業者が買収に名乗りを上げ、企業価値を大きく上回る価格で買収合戦が繰り広げられた末に、カナダのサプトが株式の過半数を取得した

 チリのある銀行家は最近、とある会議の席上、筆者に声をかけてきて、自国の好調な中国向け輸出について自慢した。
 銅の輸出ではなく、プラム、ベリー、牛肉、サーモン、マス、鶏足の輸出である。

■政治指導者の交代

 経済的な変化が十分でないとしても、アジアは政治的には大きく変わった。
 インドネシアが中国とインドに続いて新たな指導者を選出する7月までに、人口が合計30億人に迫るアジア諸国が新体制下に置かれる。

 ナレンドラ・モディ氏の場合は、それがインドの成長回復につながる可能性がある。
 習近平氏の場合は、その逆を意味する。
 従来よりペースは鈍いが、より質の高い成長の方が中国のためになるということを受け入れるのだ。

 最後に、習氏の確固たる外交政策は地域に波及効果を及ぼしつつある。
 直近で飛び火したのがベトナムで、係争中の海域で石油掘削作業を行うという中国の決定に怒った同国の労働者が、中国と関係があると見られる十数の工場を襲撃した。

 中国人の賃金が上昇するに従い、日本や米国をはじめとした様々な企業が、自社の低価格品の生産拠点を生産的に――かつ安全に――置ける国を探している。
 タイは、長く続く政治的失態を解決できなければ、もはや最有力の選択肢の1つでなくなるかもしれない。
 アジアでは、投資の場合と同じように、過去の実績が将来のリターンの目安にならないのだ。

By David Pilling
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ベトナム市場攻防戦:バイクは「中国、総崩れ」状態

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サーチナニュース 2014-05-27 17:43
http://news.searchina.net/id/1533467

ベトナム市場攻防戦:
バイクは「中国、総崩れ」状態で日本の天下に

 中国の経済誌「中国経済週間」は26日付で、経済における中越関係を特集記事を発表した。
 中国は10年連続でベトナムにとって最大の貿易相手国だが、ベトナム市場における中国ブランドの伸びが順調とはかぎらない。
 典型的なのがオートバイで、一時はベトナム市場を席巻した中国ブランドのバイクは、中国企業間の過当な価格競争などで自滅。
 現在は「日本のバイクの天下」という。

 ベトナムが世界貿易機関(WTO)に加盟したのが2007年、国際的な金融危機の勃発は08年だった。
 そのため、ベトナムは外資優遇政策を次々に打ち出した。
 労働力が低廉であったことから、中国企業は次々にベトナムに進出。
 07年までにはっ中国企業400社以上がベトナムに進出したとのデータもある。
 過去10年間、中国はベトナムにとっての最大の貿易相手国だった。
 中国は現在、ベトナムにとっての最大輸入相手であり、
 四大輸出先のひとつだ。

 投資先としてのベトナムの魅力のひとつに、工業原料の安さがあるという。
 アルコール、石炭、水などはすべて中国よりも安価だ。
 さらに、環境保護についての規則が少ないことも企業にとっては“魅力”だ。
 ただし、ベトナムでも最近、深刻な重金属汚染が発生しているなど、
汚染問題は深刻化しつつある。
  ベトナムに進出した中国系企業の団体「中国越南商会」の会員企業は113社だ。
 目立つのが、建設企業の多さ(26社)だ。
 中国企業は水力発電、火力発電、セメント工場、化学工場建設などで強みを発揮したという。
  家電分野でも健闘している。
 TCLが1999年、美的(Midea)が2007年、蘇泊爾(Supor)が08年に進出した。
 韓国のサムソンはLG、日本のサンヨー、東芝、パナソニック、シャープなども前後して、ベトナムに工場を設立した。
   家電製品はベトナムにおいて「中国の名刺」と言える分野になった
 同国では小型家電市場の成長率が2013年には13%と、「高度成長」が続いている。
 扇風機、アイロン、電子レンジなど、中国製品は安価で申し分のない品質として評価されているという。
  一方、中国企業にとって惨憺(さんたん)たる状況なのがオートバイだ。
 最初はよかった。
 中国のバイクメーカーがベトナムへの進出を始めたのは1999年。
 当初は韓国ブランドのバイクより700ドル、日本のバイクよりは1200-1500ドルも安い中国バイクがベトナム市場を席巻。
 一時はシェアを80%にまで伸ばした。

 中国ブランドの、隆〓、力帆、宗申、嘉陵などのバイクがベトナムの都市の大通りから横町まで、さらに農村部まであふれかえったという。(〓は「品」の「口」の場所に「金」)
   あまりにも容易に成功したのが悪かったのかもしれないという。
 中国系企業の間でシェア独占を狙って、異常な価格引き下げ競争が発生した。
 1台530-550ドルだった中国製バイクの価格は400-450ドル程度になった。
 300-350ドル程度に落ち込んだ場合もある。
 コスト削減の目途が立ったうえの値下げ競争ではなかったので、たちまち利益を指せなくなった。
 中国のオートバイメーカーは赤字を出すようになりベトナム市場から撤退。

 2003年ごろからは日本ブランドのバイクが復活し、市場を奪還(解説参照)。
 現在の市場シェアはホンダが6割、ヤマハが2割程度。
 さらに1割程度以下だが台湾のSYM、イタリアのピアッジオなどが続いている。
  「中国経済週間」は、5月13日に発生した中国企業や中国人を標的にした大規模な暴動を紹介した。
 しかし、同問題を除いても、ベトナムにおける労使関係は、このところずっと緊張状態だったという。  
 企業がベトナムに進出するにあたっては、人件費の安さも多くの魅力だ。
 しかし物価の上昇に比べて給与水準の伸びが限定的であるため、人々の生活は苦しくなった。  それにともない、労働者の道徳観も低落。
 職場における会社の物品の盗難も多発するようになった。
 盗んだ者が判明して処罰しようとしても、会社側が対応を間違えると、労働争議に発展してしまうという。
 ベトナム商工会が2010年3月に発表した労使関係についてのリポートによると、
 1995年から2010年までに、ベトナムではストライキなどが4000件発生し、増加傾向にある。
 ストライキの7割以上は外資系企業で発生している。
   地域別では8割が南部の重点経済区で発生。
 5月13日に大規模な「反中企業打ちこわし」が発生した地域と重なっているという。
 **********

 ◆解説◆ 
 中国ブランドのバイクの場合、品質に問題があり故障が多発すると、ベトナムの人が気づき始めたことも、「市場から見放される」大きな原因になった。
 日本製バイクは「多少高くても、結局は得」と、ベトナムの消費者の支持を改めて獲得することができたとされる。
  日本製バイクと言っても、ベトナムで大いに売れているのはホンダの「スーパーカブ」のような、低価格モデルだ。
 通勤や買い物、商売のための移動など、多くの場合「生活の足」として利用されている。

ウイグル族弾圧と米軍アフガン撤退:イスラム原理主義のターゲットは中国に向けられる

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レコードチャイナ 配信日時:2014年5月27日 5時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88655&type=0

ウイグル族弾圧と尖閣威嚇の根っこは一つ
‥‥‥地下資源を狙う中国


●数多くいる少数民族の中で、なぜ中国がここまでウイグル民族への弾圧を続け、かつ年々、取締りを強化していっているかというと、その原因の一つには地下資源の問題がある。写真は新疆ウイグル自治区カシュガル地区。

 数多くいる少数民族の中で、なぜ中国がここまでウイグル民族への弾圧を続け、かつ年々、取締りを強化していっているかというと、その原因の一つには地下資源の問題がある。

 現在中国には漢民族(90%以外)以外に55の少数民族がいるが、独立を目指すウイグルやチベット以外の他の少数民族が弾圧を受けている事実は、あまり見られない。
 ウイグルやチベットなど、広大な面積を占める少数民族地域が独立すれば、中国の崩壊につながることは目に見えているので取り締っているという事情は基本にあるものの、ウイグル族への執拗な弾圧には別の大きな理由がある。
 
1949年10月1日に中華人民共和国(新中国)が誕生した時、「中国」という国家の代表として国連に加盟していたのは「中華民国」(現在の台湾)だった。
 新中国には同盟国が少なかったため、新中国はエネルギー源の供給を、自力で行わなければならなかった。

 そこで1952年8月、毛沢東は中国人民解放軍第19軍第57師団を石油工業開発に転属させ、石油の発掘作業に当たらせた。

◆「何としても独立しては困る」少数民族の筆頭に

 53年から始まった第一次五カ年計画では、重点項目の一つを石油探査に置いていた。

 そのお蔭で55年10月29日、新疆ウイグル自治区にあるジュンガル盆地でカラマイ油田があるのを発見。
 「カラマイ」はウイグル語で「黒い油」という意味である。
 規模は大きくないものの、カラマイ油田は中国誕生後に発見された最初の油田だ
 (詳細は拙著『中国人が選んだワースト中国人番付 紅い中国は腐敗で滅ぶ』のp32~35)。

 毛沢東の喜びようは尋常ではなかった。
 その間、中国人民解放軍第一野戦軍第一兵団を中心として「新疆生産建設兵団」を設立し、一般人民にも呼び掛けて、大量の漢民族を新疆ウイグル地区に送り込んだ。
 この時からウイグル民族は「何としても独立しては困る」少数民族の筆頭に位置付けられるようになる。
 漢民族を増やしウイグル民族の割合を減らすことによって独立できなくなるようにするため、ウイグル民族への弾圧を強化している。

 もともと新疆地区は、清王朝に征服され「回彊(ムスリムの土地)+新領土=新疆」と命名され(18世紀)、行政制度の整備(19世紀)に伴って「新疆省」と称されるようになった。

 「中華民国」が誕生すると、蒋介石は清朝時代の「新疆省」を引き継ぎはしたものの、その領有権に関しては、それほど固執していない。
 蒋介石は1938年に発掘した甘粛省北西部の甘粛回廊にある玉門油鉱を重要視していたし、まだ石炭が主流だったからだ。

 ところが前述したように、毛沢東になってから一変し、1955年に「新疆ウイグル自治区」と命名し、新疆はエネルギー源獲得のための地と変貌していったのである。
 これが54ある他の少数民族と異なるところだ。

 ソ連崩壊後は、本コラムで何度か書いてきたように、中央アジア諸国から石油や天然ガスを輸入する拠点が新疆ウイグル自治区にあり、全中国にパイプラインを敷いて全中国のエネルギー需要を支えているので、なおさらのことウイグルを手放すわけにはいかなくなった。

◆ウイグルも尖閣も、すべては「エネルギー源の獲得」

 中国が日本の尖閣諸島の領有権を主張し始めたのは、同じく地下資源があるからだ。
 1969年に海底に天然ガスや油田があることが分かったためだが、中国が領有権を主張し始めたのは、「中国」の代表として「中華人民共和国」が国連に加盟した1971年からで、それまでは尖閣諸島を日本の領土と毛沢東は認めてきた。

 このように、一見、中国が内政として抱えているように位置づけられがちな少数民族問題も、実は尖閣諸島や南シナ海における(外国と争っている)領有権問題と、根っこは同じなのである。

 南シナ海も海底に天然ガスや油田があるためで、
すべては「エネルギー戦争」
と言っても過言ではない。

 中国共産党は自らの統治の正当性を人民に説得するために経済発展しなければならない。
 経済発展を持続するには、何としても「エネルギー源」が欲しい。

 そのため国内においてはウイグル族を弾圧し、国外では尖閣を始めとした東シナ海や南シナ海の領有権を主張している。
 行動のパターンは、一見、違うように見えるかもしれないが、その根っこは一つ、「エネルギー源の獲得」だ。
 中国が国内外で起こしている問題は一つにつながっており、
 行動の共通点は「力」によって推し進めようとしている
ことである。

 この視点に立てば、中国がいま何をしようとしているか、なぜここまで挑発的で強権的なのか、その全体像がより鮮明に見えてくる。ウイグル弾圧問題は、日本とも無関係ではないのである。

<遠藤誉が斬る>第36回

遠藤誉(えんどう・ほまれ)
筑波大学名誉教授、東京福祉大学国際交流センター長。1941年に中国で生まれ、53年、日本帰国。著書に『ネット大国中国―言論をめぐる攻防』『チャイナ・ナイン―中国を動 かす9人の男たち』『チャイナ・ジャッジ毛沢東になれなかった男』『チャイナ・ギャップ―噛み合わない日中の歯車』、『●(上下を縦に重ねる)子(チャーズ)―中国建国の残火』『完全解



レコードチャイナ 配信日時:2014年5月27日 1時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88666&type=0

テロに怯える中国、「第2の中東化」に危機感―中国専門家が現場ルポ


●目の前に広がっていた光景はまさに異様だった。42万平方メートルの建設面積で、アジア最大といわれる北京南駅の入り口ゲートの前には、自動小銃などで武装した黒ずくめの屈強な男たち数人が乗降客を威嚇するように、横一列に並んでいた。

 目の前に広がっていた光景はまさに異様だった。
 42万平方メートルの建設面積で、アジア最大といわれる北京南駅の入り口ゲートの前には、自動小銃などで武装した黒ずくめの屈強な男たち数人が乗降客を威嚇するように、横一列に並んでいた。
 彼らの前には、やはり黒ずくめの武装警官らしい女性がいて、駅に入る人々の身分証などを点検している。
 彼らの背中には黒地に白く「SECURITY」の文字が見える。

 その横では、指揮官らしき中年男性が無線機でやりとりをしていた。
 新たな情報でも入ったらしく、それを確認するためか、しきりに無線機に向かって、がなりたてていた。
 左端に目を転じると、装甲車両が数台、停車していた。
 ここは駅ではなく、まるで戦場にいるような錯覚を覚えるほどだ。

 ゲートを抜け、駅構内に入る際も手荷物のX線検査や身体検査は当然で、金属探知器を通り抜けると、再び台に乗せられて、係員が携帯センサーで入念にボディチェックをする。
 コインなどの小さな金属片でも感知し、アラームが鳴るほどだ。

 「昆明駅のテロ以降、警戒が厳重になった」。
 ようやく駅構内に入ると、同行していた知人が、この理由を説明してくれた。

 「昆明駅のテロ」とは3月1日夜、雲南省昆明市の昆明駅広場や乗車券売り場などで、若い男女8人が刃物で次々と通行人らを刺し、29人が死亡、143人が負傷した事件だ。
 中国当局は「新疆ウイグル自治区の過激派のテロ行為」と決めつけている。

 このような事件が北京と中国各地の主要都市を結ぶハブ駅である北京南駅で発生すれば、習近平指導部への信頼性は丸つぶれだ。
 それだけに、昆明事件の発生直後、習近平国家主席が武警や警察、軍関係の幹部を集めて緊急会議を開き、北京のみならず、全国各地の重要施設などで厳重警戒に当たるよう指示したという。

 折しも3日と5日にそれぞれ北京で開幕した中国人民政治協商会議(政協)と全国人民代表大会(全人代)では冒頭、委員らが犠牲者の霊を弔うために黙祷をするという異例の開会となった。

 筆者は当時、たまたま北京を訪問していた。
 北京では北京南駅をはじめ、空港や天安門広場、人民大会堂などの重要施設など20カ所近くを武警が24時間態勢で警備しているほか、地下鉄やショッピングモール、ホテルなど市内各所を自動小銃などで完全武装した武警数人が一組になって巡回するなどの対応ぶりだ。
 また、筆者が訪れた天津市でも、市内各地で警備に当たる完全武装の武警部隊にたびたび遭遇した。

 昆明事件からほぼ1カ月後の4月30日には新疆ウイグル自治区のウルムチ駅で爆弾が破裂し、3人が死亡し、79人が負傷するという惨劇が起きた。
 さらに、その6日後の5月6日には広東省の広州駅でも男が刃物で乗客らに切りつけ6人が負傷する事件が発生した。

 それから、ほぼ2週間後の22日、再びウルムチの朝市で爆弾テロが発生し、死者39人、負傷者91人という惨劇が繰り返された。

 中国英字紙チャイナ・デーリーはこれらの事件について、
 「驚くべき類似性があり、中国全土に衝撃を与えた」
と伝えた。
 「2度あることは3度ある。3度あることは4度ある」
ではないが、今後も中国各地の主要駅や主要施設で同様のテロ事件が繰り返される可能性は否定できない。

 このため、中国の警察トップ、郭声●(王へんに昆)・公安相は6日夜には湖南省長沙に飛び、長沙駅を視察した。
 22日の事件では急きょ、ウルムチに飛んだ。
 同省次官で北京市公安局長を兼務する傅政華氏も北京市内の各駅を巡回。
 やはり同省次官の劉彦平氏は上海に赴き、上海駅や近隣の江蘇省蘇州駅などを回り、厳重警備を指示した。

 中国各地では駅構内やショッピングモールなどで、「通り魔だ」と一声叫ぶと、数百人の群衆が一斉に悲鳴を上げ、われ先に逃げ出すなどのパニック状態に陥る現象が多発しているという。

 中国が「第2の中東」と化すのかどうかは即断できないが、
 「中国はテロに怯えている。
 それだけでも実行犯の目的は達したのではないか」
というのが筆者の偽らざる実感だ。

◆筆者プロフィール:相馬勝
1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。
著書に「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)など多数。



ウォールストリートジャーナル 2014 年 5 月 27 日 15:12 JST
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304357604579587252853207512?mod=WSJJP_hpp_RIGHTTopStoriesThird

【社説】中国政府はウイグル族の文化と自治の要求に敬意を

 22日に中国西部の新疆ウイグル自治区で発生したテロ攻撃は、最近起きた他の一連の事件と呼応しているものの、記憶に残る中で最も多くの死者を出した。
 2台のスポーツ用多目的車(SUV)が同自治区の首都ウルムチ市の屋外市場に突っ込み、爆発物を投げ、31人を死亡させた。
 これはテロであり、非難されるべき行為だ。
 ただし、それは、新疆における政治的疎外の深化を浮き彫りにしており、テロ行為の取り締まりだけでは解決しない問題だろう。

 中国共産党政治局は26日、テロ行為を新たに取り締まることを誓い、新疆ウイグル自治区の党委員会書記は、
 1年間にわたる全国的な反テロ取り締まり運動で、新疆が「主戦場」になる
と述べた。
 北京(中国中央指導部)が脅威を感じているのは、これまでの取り締まりにもかかわらず、テロ行為が増えている点だろう。

 昨年10月には、ウイグル人3人を乗せた車が北京の天安門広場付近で爆発し、車に乗っていた3人のほか、通行人2人が死亡した。
 今年3月には、ウイグル族とみられる刃物を持った集団が中国南西部の鉄道の駅で29人を殺傷した。
 4月には、ウルムチの鉄道駅の外で、刃物と爆発物を持った男2人が自爆し、通行人1人が死亡、80人近くが負傷した。

 北京は、ウイグル人による暴力が総じて東トルキスタン・イスラム運動によるものだとの見解を示している。
 東トルキスタン・イスラム運動は分離独立を目指す団体とされるが、実在する証拠はほとんどない(新疆は1949年より前は東トルキスタンとして知られていた)。
 中国共産党の機関紙「環球時報」は昨年、ざっと100人のウイグル人がシリアでテロリストの訓練を受けていたという匿名の高官による発言を引用しているが、真偽は確認されていない。

 外国で訓練を受ける可能性はあるものの、刃物や簡易爆発物の使用は、あまり訓練を受けていない地元の勢力を思わせる手口だ。
 こうした証拠は、ウイグル人の小さな団体が独自の下部テロ細胞を形成し始めていることをうかがわせる。
 北京にとっての悪夢は、こういった団体が拡散し、やりたいときにやりたい場所で攻撃を始める可能性があることだ。
 孤立しているチベット人と違い、こういった下部組織は中国全域で攻撃を行う恐れがある。

 それにもかかわらず、中国の宣伝機関は外部の力を非難し続けている。
 中国から亡命した世界ウイグル会議のラビア・カーディル総裁などだ。
 しかし、カーディル氏は22日の攻撃を非難した最初の1人でもあった。
 同氏は23日、
 「民間人に対する暴力は受け入れられない。被害者の遺族に心からお悔やみを申し上げる」
とし、
 「中国政府は東トルキスタンの全ての反対分子を武力で抑えつける方針を取っているが、圧倒的多数のウイグル人は依然として、平和的な手段で自由、民主主義と人権を手に入れられると信じている」
と述べた。

 一部のチャイナ・ウオッチャーは1年前、習近平国家主席がウイグル族に対する政府の姿勢を軟化したがっているとみていたが、改革は実現しないままだ。
 習主席は昨年12月、新疆での「急務」が発展ではなく、安定だと宣言した。
 新疆地区の学校は依然として、ウイグル語の教育を抑圧している。
 子供たちはモスクに行くことを禁じられており、ラマダン(断食月)の断食も制限されている。
 ウイグルの伝統に反対する当局のキャンペーンはエスカレートしており、伝統的な婦人服の販売が禁じられている。
 このほか、ひげをはやしている男性は就職や融資を断られることも多い。

 カーディル氏など穏健派のウイグル指導者は亡命しているが、学者のイリハム・トフティ氏や、ウイグル語の推進派アブドゥエリ・アユップ氏は投獄されている。
 自由アジア放送(Radio Free Asia)は、先週のテロ攻撃が発生したのは、ヘッドスカーフを着用したとしてウイグル族の女性と中学生が拘束されたことに抗議する人々に警察が発砲した2日後だったと報じている。

 カーディル氏が指摘するように、これらは全て、暴力に訴えることを正当化しない。
 しかし、北京はさらなる締め付けで、ウイグル人の怒りを増大させるだろう。
 北京はウイグル族の文化と自治の要求に敬意を払う必要がある。
 そうでなければ、中国のチェチェンになりかねない。 



CNNニュース 2014.05.28 Wed posted at 09:55 JST
http://www.cnn.co.jp/usa/35048534.html?tag=top;mainStory

アフガン駐留米軍 1万人弱に規模縮小、16年全面撤退へ


●アフガン駐留米軍のスケジュールについて説明するオバマ大統領=27日、ワシントン

アフガン駐留米軍、16年末撤退へ

 ワシントン(CNN) オバマ米大統領は27日、アフガニスタンに来年以降約9800人の米軍部隊を駐留させ、2016年末には全面撤退するとの方針を発表した。

 オバマ大統領はホワイトハウスでの演説で、「米史上最長の戦争を責任ある形で終わらせる」と表明した。
 アフガンでの軍事行動は2001年9月の米同時多発テロ直後に始まり、12年以上続いている。

 アフガンには現在3万2000人規模の米軍部隊が駐留しているが、今年末には戦闘任務を終える。
 その後は駐留米兵の法的地位を定める安全保障協定の締結を条件に、9800人を残留させる。

 残留部隊は北大西洋条約機構(NATO)軍の一部とともに国際テロ組織アルカイダの脅威に対応し、アフガン治安部隊を支援するなどの任務を担う。

 さらにこの部隊を15年末までに半減させ、
 オバマ大統領の任期切れを間近に控えた
16年末までには、「通常の」大使館警護要員とされる1000人前後を残して全面的に撤退
するという。

 アフガンのカルザイ大統領は協定への署名を拒否してきたが、来月予定されるカルザイ氏の後任を決める大統領選決選投票の候補者は、いずれも署名の意向を示している。

 ブリンケン米大統領次席補佐官(国家安全保障問題担当)はCNNとのインタビューで、来年以降の残留には約200億ドル(約2兆円)の予算がかかるとの見通しを示した。

 オバマ大統領は、
 「アフガンが完璧になるわけではないことは認識しなければならないが、完璧な国にすることは米国の責任ではない」
と述べた。
 また、イラクやアフガニスタンでの軍事行動を終わらせることで生じる余力を、アフリカなど各地でのテロ対策に回すことができると強調した。

 米軍はこれまで、多い時で10万人規模の部隊をアフガンに駐留させてきた。
 この間に2300人以上の米兵が死亡している。


 アメリカ軍のアフガン撤退により、イスラム原理主義の矛先は中国ウイグル地区に向かってくる。
 2016年以降、中国解放軍とイスラムゲリラの血に血を洗う戦闘が始まるかもしれない。
 イスラム主義者としては中国にウイグル族弾圧は決して見過ごせない事態であることは事実だろう。
 いま中国は海軍増強で東南アジアに向かっている。
 しかし、それもあとすこしで、ウイグル地区で足を引っ張られる可能性が大きくなってくる。



【輝かしい未来が描けなくなった寂しさ】


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